【銀魂】一目惚れなの、坂田くん。【坂田銀時】 (ページ12)

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下校ページ12

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「部活なんて入ってねーけど」

その言葉にAはぱぁっと顔を輝かせ、対照的に土方は眉間のシワを増やした。
　よっこらせ、と鞄を持って立ち上がる坂田の背後には、もう1人男子がいた。

　あの人も坂田の友達かと考え、Aは声をかける。

「あの、一緒に帰りませんか、貴方も！」

　その言葉に坂田の友人らしき人は少し目を見開き、坂田は焦り、土方も焦った。何故ならば彼は、学校一の不良、高杉晋助だったからだ。

　眼帯で隠れていない目が面白そうに細められる。

「･･････いや、遠慮しとく。面白そうだが、面子がなァ」

「なんで？坂田くん居るよ？」

「だからだ。それに、風紀委員がいるのも面倒だ」

　風紀委員と聞き、Aは土方を振り返った。
　「しろーちゃん？」と不思議そうに首を傾げる。

「しろーちゃんと友達ですか？」

「ともッ･･････！？」

「じゃねェよ。逆だ、逆」

「仲が悪いんですか。なんで･･････あっ」

　そういえば、とAは口元に手を当てる。
　深い紫の髪、左目の眼帯。気崩された制服は、確か･･････

「高杉晋助、くん？」

「あァ。お前が篠田Aだろ？よろしくなァ」

「う、うん。よろしく･･････」

　噂にも、土方からの愚痴にも、そして成績の順位でも、その名前は見聞きしたことがあった。
　他校からもすごく恐れられている、鬼兵隊のリーダー。

　そうか、彼が。

(坂田くんの、友達･･････なのかな)

坂田くんは、案外嫌そうにしているわけでもなさそうだし。

　不思議な人だ、と思わず笑みを溢した。