恋人ペット WEST

わん ページ7

のぞむに聞きたいことはまだ山ほどあるので

とりあえず私の上から退いてもらって

ふたりでソファに座りなおす



「えっと〜、… まず、のぞむってずっと私のお家にいるの？」


「…あかん、？」


「や、だめとかじゃなくて、」


「じゃあなんでそんなこと聞くん？」



あーあー、また目がうるうるし始めちゃった



「だって色々まだ問題があるでしょ？」


「お金だって必要になるし居てくれる期間によったら買うものだって変わってくるし」


「あ、それなら大丈夫！」


「神ちゃんに読ませろ言われてたの忘れてた〜」


「かみ、ちゃん？」


「そ、俺らのおとん兼おかんみたいな人！」


「そうなんだ…」


そうゆう人がいたのになんでのぞむは

私の家にきてくれたんだろう



「んーと…」



ペラペラと取説をめくるのぞむ



「？」


「あ、あった！」


「なに、？」



ここ、ここ、と指をさされたところ読んでみると



「ペットの生活費や必要なものに関しましてはこちらが負担致します…って、え？」


「だからお金はいらんから安心して？」


「え、なんで？」


「これだと私、得しかしてないけどいいのこれ？」



タダでこんな可愛い犬人間(?)と一緒に暮らせて

尚且つその子の生活費も負担してくれる？

いくらなんでもちょっと怪しすぎない？



「ええのっ！」


「いやでも、いくらなんでも怪しすぎでしょ…」


「なんかなぁ、しょーしこうれいか？ってやつを止めたいらしいで」


「少子高齢化？」


「それそれ」


「俺とAちゃんが赤ちゃん作って育ててくれたら国の人がうれしいんやってー」


「ぁ、ッ…あかちゃ、っ…！？」


「ふふっ、俺Aちゃんとの赤ちゃんほしーな」



そういってチュッと頬にキスをされた



「いや…ちょ、まってのぞむ…えッ、？」



突然の話について行けず頭がパンク寸前だ



「大丈夫。いきなりそんなことするつもりないし」


「それに俺らが特別な薬を飲んでからしないと赤ちゃんは出来へんようになってんねん」


「え、？」

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