二十二話 ページ24
「うう…鬼の音が近くなってきてる…やっぱりやめようよお…禰豆子ちゃん探しに行こお…」
さっきからハァハァと息切れに震え。足元もおぼつかない。怖がり方が尋常ではない。鬼に何かしらの恐怖心でも植え付けられたのだろうか。
というか、音、音と…耳がいいのだろうか?
『何れにせよこの山の鬼は全て狩りますので』
「何でだよォ〜〜」
『私の後ろにいるだけでいいです。守りますから』
「ま、守られるのは違う!お、おお俺が…君を守る!」
震えを無理やり抑えたのか、ぎこちない動きで手を握られた。手汗がすごい。無理はしないで欲しい。
「君が行くっていうなら…し、仕方ない、お兄さん腹を括……」
何か言っているが私は鬼の居場所を探る。
…鬼の気配。方向がはっきりわかった。
『そっち!』
「ア゙ッ!?」
手を握ったまま駆け出そうとすると、手汗で滑って手が離れた。その拍子に彼がすっ転んだ。
「ま、待って!…いてっ!?」
『どうしました?』
転んでどこかを打ったのだろうか…と思ったが、彼は手のひらを見つめていた。
「何か…刺された?ちくって」
『蜘蛛?だとしたら危ないかもしれないですよ』
「エッ嘘!?もう嫌だ!!!死ぬ!!俺はここで死ぬんだぁあ」
『シッ、静かに…!鬼が…』
そう言うと、ヒィ…!と小さく悲鳴をあげて口を抑えていた。
『この先…少し開けたところがありますね』
彼は口を塞いだままこくりと頷いた。
『そこに鬼がいます』
「ヒェ…!し、知ってる、知ってる、すごいやばい音するから…!」
『行きましょう。男に二言はありません。そうですよね』
「は、はひ!!」
転んだ彼の手を取って、その方向へと移動する。突然視界が開け、あたりの様子がよく見えるようになった。
『…小屋、浮いてる』
「人も浮いてる…!?」
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シャンプー(プロフ) - ゆーさんさん» 不快に思われたのなら申し訳ありません。注意書きを付け足しておこうと思います。 (2019年8月9日 12時) (レス) id: 2be3b2296e (このIDを非表示/違反報告)
ゆーさん(プロフ) - あくまで二次創作ですので、時透母についてはこういう人なのだというような感想を持たないようにお願いします。 (2019年8月8日 17時) (レス) id: 91a8b31b94 (このIDを非表示/違反報告)
シャンプー(プロフ) - にこちゃんさん» ありがとうございますー!!!私も時透くん推しです!!じわじわ書き進めておりますのでまったりお待ちくださいませ…!! (2019年7月22日 21時) (レス) id: 2be3b2296e (このIDを非表示/違反報告)
にこちゃん - 私、推しが時透君なので嬉しいです!更新待ってます!応援しています!! (2019年7月22日 21時) (レス) id: 5d74a38634 (このIDを非表示/違反報告)
シャンプー(プロフ) - ゆずさん» ありがとうございます!!!時透くんかっこかわいいですよね!頑張ります…!! (2019年7月22日 17時) (レス) id: 2be3b2296e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シャンプー | 作成日時:2019年7月22日 1時