【リヴァイ】人類最強の為に生きる少女の、ちょっと大人な恋物語Ⅳ【進撃の巨人】 (ページ46)

今日:24 hit、昨日:6 hit、合計:81,225 hit

Episode.196 その顔をページ46

.

「す、みません…も、しかして…そのサプライズ的なあれでしたか？」

「いや、んなもん期待されても困るんだが…」

「ま、まあ…ですよね…なら、さっき…話してくれても」

「…一応、アニの父親が帰ってきてから言うのが礼儀だと思ってな」

「そ、うだとしても！私には言うべきかと…！」

「まあ…それは、そうか」

「あ、の、私…そんなに頼りなくなっちゃいましたか？」

「むしろ…幻滅してるのって、兵長の方なんじゃないですか…？」

「…俺がお前のどこに幻滅するのか教えてほしいものだが…」

「そ、それは…だから、兵長も兵長で…いい感じの女性でも見つけたんじゃないですか…って」

「んなことはあり得ん、それだけは確かだ、覚えておけ」

「それなら！」

「私が兵長以外に浮気しないっていうのも！」

「覚えておいてくださいね！！」

そう吐き捨てるように言い、私はリビングへ戻り、アニとアルミンに慰められながら机に突っ伏した。

もう…わけがわからん…

夜、兵長と２人で寝る。

これは…いつもと同じ。

前と変わったのは、兵長が…私を後ろから抱きしめて寝る形に変わったこと、くらい。

そう、簡単に言えば…顔を見せてくれなくなった。

…別に兵長の顔がどうなったって…私は兵長の事が好きなのに…

「…兵長」

「ん」

「…そ、っち…向いてもいいですか？」

「…ダメだ」

「顔…見たいです」

「ダメだと言ってる…さっさと寝ろ」

「………」

兵長の右手が私の胸元に回る。

それは、まるで牽制されてるかのようで…

私は兵長のその手にそっと触れる…が

その手は…私の手を避けるように腰へと降りて行った。

…触らせてすら、くれないんですね。

思わずうっすらと涙が浮かんだ。

けど、泣いたってどうしようもなくて…

そのまま、私は心が締め付けられるのを耐えながら、眠りについた。