Episode.194 言葉がダメなら… ページ44
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「ねぇ〜アルミン」
「ん？」
「私、兵長のこと、顔で選んでると思う？」
「…どうしたの、いきなり」
「なんか最近…兵長がわかんない」
「Aでもわからないことは、ボクにはもっとわからないからな…」
「だからー私が兵長を顔で選んでるかって思うの？ 思わないの？」
「思わないよ！ 大体Aそういうの全く気にしないだろ」
「気にしないよねぇ？ 普通気にしないよ…なのに」
大きくため息を吐く。
おっさんの考えは、私にはわからない。
まあきっと大方？
誰かに取られるとか…思ってるんだろうなってのは伝わってくるけどさ。
別に取られないし！
というか物じゃないし！
強いて言うなら兵長のものだし！
兵長…絶対わかってないよなぁ…
でも、４年前の私にもきっと兵長はそう思ってたわけで…
その時の私にはきっと…いくら説得しても届かなかったはずだ。
だから…私がいくら兵長を言葉で説得したところで…
言葉…で？？？
そうか、なら身体で説得…！
いや、それはダメだ。
今の状態で身体を求めたら絶対に…
もっと世の中には上手い奴がいるとか、お前はもっと男を知るべきだとか何とか言って人のことを突き放すに違いない。
私がまさにそうだったように！！！
「はぁぁぁぁ恋愛むずい」
「でも…４、５年？ 付き合ってるんでしょ？ 今更…なんで顔？」
「なんか…傷を負ったことで劣等感を感じてるらしいよ…？」
「その気持ちは、まあ…わからなくはないから、悩んでるんだけどさ」
「そっか、気持ちがわかるから、尚更悩んでるってことなんだね」
「そうなんだよねぇ…拗れたおじさんってのは厄介だよ」
その瞬間、ガチャリとドアが開く。
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作者名：妄想侍 | 作成日時：2023年10月5日 16時
