Episode.184 アズマビト ページ34
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次の日、私たちは港へと向かった。
だが、そこには既にイェーガー派の人達が港を占拠していて。
ハンジさんやマガト元帥が作戦を練る。
マーレの言う作戦は巨人の力を頼るというものだった…が。
そんなものに、彼らが大人しく従うはずもなく、全面戦争が幕を開けた。
私は兵長の元へ駆け寄り、頬にキスをした。
「…行ってきます」
「…生きて帰れ、これは命令だ」
「了解です！」
そういって笑顔を向けて、皆の元へ向かう。
まずはアルミンとコニーの囮作戦から始まり…それは、見事失敗に終わった。
もう、そうなったら…やるしかない、やるしかないのだ――
私はハンジさんと共にアズマビト達の避難経路の確保へ向かった。
その中でも、もちろんイェーガー派との戦闘は避けられず…やられる前に殺る。
外では巨人化したアニとライナーが戦っている。
兵長や戦えない者たちを車力の巨人が運ぶ作戦だ。
地下で地上の様子を伺う。
それは、地上というよりも…進軍している壁の巨人たち…と言った方が正しいだろう。
「この様子じゃ…もう、マーレに到達するのも時間の問題だね…」
「東部…レベリオには間に合うでしょうか…」
「それは…恐らく…」
そこで、アズマビトの長であるキヨミ様が提案をした。
どうやらアズマビトの領地内には船を整備する場所があるとのことで、そこを中継地点にしようという案だった。
どのみちレベリオには間に合わない…それなら。
ハンジさんとオニャンコポンと目配せを交わす。
その後、無事船に乗りファルコの暴走を止めたピークさんが合流したのち、マガト元帥は殿を務めると言ってその場に残った。
船は出航した。
その後、港には黒煙が昇っていた。
それを見た皆はただ、ただ…唖然と、それを眺めることしかできなかった。
レベリオを諦めるとの作戦を話すと、その場にいたアニをはじめとしたマーレ兵達の表情は暗かった。
当たり前だ。
アニはもう戦う意味がないので下りると言った。
それも、一つの選択だ。
それに、アニは先ほどの戦いでかなりの力を使っただろう。
それから、船に揺られながら私たちはつかの間の休息を取ることを余儀なくされた。
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作者名：妄想侍 | 作成日時：2023年10月5日 16時
