【リヴァイ】人類最強の為に生きる少女の、ちょっと大人な恋物語Ⅳ【進撃の巨人】 (ページ31)

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Episode.181 鎧の巨人ページ31

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兵長…生きててよかったな…

そんなことを考えながらシチューをすする。

兵長にも…とも思ったが、完全に口を包帯で固定されていて、それは叶わなかった。

それにしても、この怪我でよく生きてたな…見たところ顔の怪我が一番大きそうだけど…

あと指も…まあ、団長は腕丸ごと持ってかれちゃったわけで、それよりは全然マシなんだけど…

兵長の指がなくなるくらいなら、少し普通の人間に近づくだけで、そこまで大きな影響はなさそう…だけど

しばらくは戦えないだろうし、その時の兵長の心の方が何倍も心配だ。

ぶるっと、寒気が伝う。

やっぱり夜は冷えるな…ハンジさんから受け取った毛布を掛けてはいるものの、そう簡単にこの寒気はおさまらなさそうだった。

シチューの入れ物をハンジさんに返しに行く。

こっちは結構真面目なムードが漂っていて、そこには久々に見たライナーの顔もあった。

思わず目が合う。

「ひ、さしぶりー…」

「…おう、元気そうだな」

「まあ…ほどほど？」

「兵長と、まだうまくやってんだな」

「失礼な…そっちこそ散々やってくれたよね」

「…お前らだって同じだろ」

「いや、先に仕掛けてきたのそっちだし」

「そもそもパラディ島は…」

「あーはいはい、わかったわかった、悪魔の子ね、そう教えられて育ったから仕方ないってね」

「まあ…だから何だって話」

「…………」

「痛み分けってことでいいんじゃない？知らないけどさ」

そういって私は踵を返し、兵長の元へ戻る。

ああ、でも…火の周りの方が暖かかったなぁ…いやでも兵長には熱いだろうし…いいや、どうにかなるだろう。

それからなんやかんや、ライナーがまたジャンを煽って、耐えきれなくなったジャンがライナーに殴りかかった。

それを止めたのは、意外にもガビだった。

ガビは頭を地面につけて謝罪をして、ライナーを許してくれと言っていた。

みんなわかってる。

誰が悪いわけでもなく、恨むとしたらこの世界だということも…

わかっていても、過去の確執というのは…自分たちが想像するよりも遥かに厄介なもので。