Episode.180 疑問 ページ30
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そういうと、Aはぐっと俺の身体を押し上げようと奮起していたが、まあ…上がるはずもなく…普通にハンジに助けを求めていた。
…逆に、こいつは俺をそんな簡単に持ち上げられることに若干驚きつつも、俺はまた定位置である荷車の上へと戻された。
Aは俺の傍に座り込み、ぼうっと他の奴らの話を静観していた。
いや、なに呑気に静観してんだよ…せめて止めてやれよ…
とは思ったものの、今の俺ですらどうにもできないものを止めろというのも酷な話で…
「ほらA、シチューできたよ。あと毛布ね、君も…かなり危なかったみたいだね」
「…いえ、兵長程は…」
「でも、低体温は十分死に繋がるから…もし、どうしても凍えそうになったらリヴァイと一緒に寝るんだよ」
「りょ、了解です」
…いや、了解すんな
つーか、低体温…っつーのは、どういうことだ？
いや、そもそもの話こいつは今までどこにいたんだ？
後から合流したってことは、やっぱり街の方に行っていたことになるが…でもハンジは見てねぇと言っていたし…
「…てめぇは、どうやって生き残った。俺は荷馬車から放り投げた後のお前を見てない」
「ん、ああ…あの時…兵長が投げた先が川だったので…そのまま流されてしまって、ですね…」
「…それは、悪いことをした」
「いえ、まあ…助かってるわけですし、むしろ…ありがとうございます」
「…こっち、来るか？ さみぃんだろ」
「これ、食べ終わったら行きます」
「…そうか」
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作者名：妄想侍 | 作成日時：2023年10月5日 16時
