Episode.114 忘れ物 ページ14
.
「…戻りまし…た、ってお２人共…まだ、こちらに？」
「わざわざ聞きに行ってんだからさっさと受け取った方がいいだろ」
「あ、それは…確かに」
「それで、内容は？」
ニファさんが話し始める。
内容、うっすらとしか頭に入ってこないな。
まあ、明日改めて兵長が説明するだろうし…いいのかな。
兵長は、今まで女の人、あんまり興味ないって言ってたけど…今はどうなんだろう。
はじめて食べたものが美味しいと感じたら、他のものも食べてみたくなったりするのが…人間というもののような気がする。
そうしたら…いつか、はじめに食べたものの味も…忘れちゃうのかな。
ダメだ、なんてことを考えてるんだ…最近の私はどうかしてる…ちゃんと、月日は経って、大人に近づいてるはずなのに…
兵長と再会する前の方が、よっぽど…我慢の利く“大人”だった気がする。
ニファさんが仕事を終え、兵長も立ち上がる。
やっぱり…ニファさんを待ってたってこと、だよね。
いや、まあ…そうなんだけど、伝令って…そういうものなんだけど。
わざわざ明日早いってわかってる中でこの時間まで起きてたのは？
内容、そんなにハッキリ聞いてなかったけど、それって…明日の朝じゃダメだったんですか…？
いや、内容を聞かない限りその判断は…つかないって、わかってる…し
本当にどんどん自分が嫌いになっていって、ヤバイ…
「休むぞ」
「はい」
兵長に続いて宿の階段を上る。
いつも通り同じ部屋…で、寝ようと思った矢先。
兵長の部屋の前にはなぜかニファさんが立っていて…
なんとなく、察した…
「あー…すみません、私ちょっと忘れ物しちゃって…」
「なら…」
「すぐ戻るので！ すみません！」
「…………」
まあ、こっそり見てるわけだけど…きっと兵長は
…恋愛的なところには鈍いんだろうなぁとか、思ったり。
Episode.115 鈍感→←Episode.113 すれ違う心
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 252人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
妄想侍(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます！本日更新のお話を読んで頂けますと幸いです…！引き続き楽しんで頂けるよう頑張ります！ (10月4日 17時) (
レス) id: 04ac1c6370 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 夢主（主人公）は死なずに生きてますでしょうか？ (10月4日 6時) (レス) @page48 id: 98daa3d62c (このIDを非表示/違反報告)
妄想侍(プロフ) - ああさん» コメントありがとうございます！最近更新時間まばらですみません汗。一応ラストまで構想は出来てるので、最後まで更新頑張ります〜！ (10月3日 17時) (レス) id: 04ac1c6370 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 更新してくださったのですね！ありがとうございます、、嬉しいばかりです。私この作品が大好きなので更新これからもよろしくおねがいします (10月2日 22時) (レス) @page47 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
妄想侍(プロフ) - さやさん» コメントありがとうございます！わ〜すごく励みになります…！今後も更新頑張ります！ (9月20日 17時) (レス) id: 04ac1c6370 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：妄想侍 | 作成日時：2023年9月2日 16時
