Episode.111 ガキ ページ11
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「消えてなくなってもおかしくないような、いつもそんな雰囲気でした」
「…まあ、突飛なヤツだとは思う」
「いえ、それは…授業中だけ、で…普段は、いきなり甘えてきたかと思うと、気づいたらいなくなっていて、探し回っていたら背後から出てくるような…そんな人でした」
「そんなAが…ずっと追い求めてた人、だから…きっと、私なんかよりも」
「…適材適所という言葉を知ってるか？」
「…知って、います」
「なら、そういうことだ。適材適所と優先順位はちげぇだろ」
「……それは」
扉がガチャリと開く
「お、またせしました！ すみません、追い出してしまって…」
「気にしてねぇが…服くらいちゃんと着ろ」
今日は昨日とは少し形の違う…なんていうんだ、これ…ベスト？
でもねぇし…よくわからねぇが、そこに付いてる紐がかなり目に余ることになっていた。
どうせ適当に結んだと思われるそれをいったんほどいて、仕方なく丁寧に結んでやる。
「…兵長、お父さんみたい」
「喧嘩売ってんのか」
「わー違いますけど！」
「…A」
「あ、ミカサ…おはよー なんか…見苦しいものを見せて、ごめん」
「いや、気にしていない…Aが、ちゃんと泣ける場所が見つかったなら、安心した」
「や…でも、あの…皆には内緒ね、はずいから…」
「別に、感情が昂るのは人間として間違いはないはず…」
「え、それミカサが言う…？」
「私は、わりと感情豊かだと…思う」
「感情は豊かだけど…抑揚の問題だよね」
「よく、よう…？ それは、ないといけないものなのか」
「ううん、兵長もあんまりないし…大丈夫だと思う」
「なに勝手に巻き込んでやがる…あと俺にも抑揚くらいあると思うが」
「いや、兵長はない寄りですよ〜」
「…兵長と一緒にされるのは心外…だから、抑揚というものを教えてほしい」
「てめぇら、さっきから人の心がねぇように見える…」
大きなため息を吐き出す。
Aの服を整えて、背中を押す。
「先に行ってろ」
「…………」
「…普段から、それくらいの名残惜しさがあるといいと思うんだがな」
「や…、し 失礼します！」
Aは顔を赤くしてそのままミカサと共に階段を下って行った。
俺しか知らない顔は、俺が思っているよりも多いようで、謎の優越感に浸りながら、いつも通りベッドメイキングへ向かった。
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妄想侍(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます！本日更新のお話を読んで頂けますと幸いです…！引き続き楽しんで頂けるよう頑張ります！ (10月4日 17時) (
レス) id: 04ac1c6370 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 夢主（主人公）は死なずに生きてますでしょうか？ (10月4日 6時) (レス) @page48 id: 98daa3d62c (このIDを非表示/違反報告)
妄想侍(プロフ) - ああさん» コメントありがとうございます！最近更新時間まばらですみません汗。一応ラストまで構想は出来てるので、最後まで更新頑張ります〜！ (10月3日 17時) (レス) id: 04ac1c6370 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - 更新してくださったのですね！ありがとうございます、、嬉しいばかりです。私この作品が大好きなので更新これからもよろしくおねがいします (10月2日 22時) (レス) @page47 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
妄想侍(プロフ) - さやさん» コメントありがとうございます！わ〜すごく励みになります…！今後も更新頑張ります！ (9月20日 17時) (レス) id: 04ac1c6370 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妄想侍 | 作成日時：2023年9月2日 16時
