恋愛小説【名前変換オリジナル】 (ページ10)

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隣席ページ10

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ここ、パソコン教室は1つの机に2台のパソコンが設置されていて横に3列、通れる隙を開けて並んでる。

陸斗に腕を掴まれた時、とっさに彼女の腕を掴んでしまった。

だって見た目からしても走らなそうだから、放っておいたらゆっくり歩いてきそうだったし…。

「……渡辺さんも？」

怪訝な顔で聞いてきた先生、エマちゃんって呼ばれてたな。

てかこの学校、あだ名で呼ぶ先生多くないか？

「渡辺さんはAと席が隣で世話役？みたいな？」

渡辺さんが口を開く前に陸斗が答えた。

まあ、渡辺さんなら図書室行ってたって正直に話しそうだし、そしたら説明とかめんどくさいだろ？

「わかりました。今回は特別です。正し、次はありませんから」

先生にお礼を言いながら陸斗は手を背中で隠しながらブイサインをしていた。

教室と同じ席順らしいから渡辺さんと隣だけど…
彼女もまた同じ真ん中の列と呼べる席だから渡辺さんと同じ机。

「ゴメンね。腕痛くなかった？」

席に座るときに小声で聞く。彼女は大丈夫ですと短く答えた。

さっきのことがあってちょっと気まずい…。

「はい、じゃあエクセルを開いて……」

先生が授業を開始する。

まあ授業中は絡みもないし大丈夫だろ、そう思ってパソコンのエクセルを開いた。

パソコンは前の学校でも家でも結構使ってたから得意な方、タイピングも詰まらない程度で打てる。

視界の隅で隣の画面を見ると、画面は青いホーム画面のまま。

不思議に思い渡辺さんを見ると完全に動きが止まっている。

「……渡辺さん？」

「はい、なんですか？」

顔の向きを変えて返事をしてくれた。

何してるの？と聞くと、何をしてるんでしょうか？も返されてしまった。

いやいや、聞きたいのこっちだから…

「……もしかしてパソコン苦手？」

そう聞くと短い沈黙のあとにはい、と答える。

今までの授業はどうしていたのだろう…？

けど今までの会話から、予想の斜め上の解答が来そうだからその質問は胸の奥へとしまった。