登校 ページ4
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転校2日目の朝、教室に入ると何人かが挨拶をしてくれた。
俺は挨拶を返しながら自分の席を見る。
隣の席は空席。昨日の彼女は来ていなかった。
「んで、先生の名前が愛洲だからアイスティーって呼ばれててさ!」
「愛洲
「だろ?」
それから10分ほど友達と喋っていると彼女が登校してきた。
誰に挨拶をするわけでもなく席に向かって歩いていく。
ちらりと彼女を見ると彼女も俺の方を見ていたから慌てて視線を外した。
目があった、よな…?
心臓がバクバクと脈打つ、まさか目が合うとは思ってなかったから。
この音が聞こえないように、落ち着かせるように友達との会話に集中した。
そろそろチャイムがなる頃教室のドアが大きな音で開いた。
入ってきたのは陸斗、制服も着崩れてるし息も上がってる。
「どうした?陸斗…」
聞けば部活の朝練があったらしく、部活中のペナルティで片付けをやらされて遅くなったらしい。
「ドンマイ」
「乙!」
そういった声をかけられてる陸斗に、俺は苦笑いを浮かべながらお疲れと声をかけた。
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作者名:シヲリ | 作成日時:2015年2月18日 11時