検索窓
今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:184,864 hit

悪夢をみたの ページ28





『しんいちろー』


「んー?」


『なんでもない…』


「んだよ、今日はいつも以上にひっつき虫だな」



今日は悪夢を見て起きた。

それは、しんいちろーがどこかに行っちゃう夢。私が何度も何度も名前を呼んでも歩いて先に行くの。

隣にはまんじろーがいたはずなのに、何もしないで私の手を握るだけ。



「…どうした?」


『頭撫でて』


「へいへい」



ぎゅーって抱きついた後にそうお願いすればいつものように撫でてくれる。



















『…………ちゅーしたい』



















なぜか、スルッとでた言葉。



「…………は」



だって、しんいちろーが屈んでくれてしんいちろーの顔が目の前にあるんだもん。したくなっちゃうでしょ。



「最近の中学生は危ねーな」


『しんいちろーがかっこいいのが悪い!』


「どーも」



しんいちろーってほんと適当だよね。

私は真剣なのに。本心で言ってるのに。他の女の子にそんなこと言われたらデレデレなくせに。



「どうした?なんかあったか?」



あまりにも変な私に、真剣に心配するしんいちろー。

さすがに、涙がポロポロと溢れ出た。



『………しんいちろーがね、いなくなっちゃうの』



思ったよりも、すっごく、すっごく小さい声しかでなかった。



『しん…っいちろーが、ッなまえよんでも…っ』



昨日の悪夢が蘇って息が苦しくなる。悲しくなる。



『さきにいっちゃうの…!!』



ただの、ただの夢。

でもあまりにもリアルで、しんいちろーを想えば想うほど余計に悲しくて。

私とって、しんいちろーは何よりも大切な存在なの。



「…俺はどこにも行かねーよ。ここにいる」


『……っほんと?』


「本当」



「だからもう泣くな」ってまた頭を撫でてくれた。

ついでに涙も拭いてくれた。

私が両手を広げると、呆れたように笑って抱きしめてくれた。その後、なんの躊躇もなく私を抱き上げて着ていた白いシャツの袖でまた涙を拭いてくれた。



『(…もう、こんな夢は絶対に見たくない)』



・→←場地くん



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (124 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
458人がお気に入り
設定タグ:東京卍リベンジャーズ , 佐野万次郎 , 佐野真一郎   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

水原カノ(プロフ) - さまさん» 本当ですね…!ご指摘ありがとうございます(^^) (2023年1月12日 16時) (レス) @page4 id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
さま(プロフ) - 3歳は小学生じゃなくないですか、、? (2022年12月29日 10時) (レス) @page4 id: 515ce007de (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラの娘です - 何度も見返してしまうほど面白いです!それに更新早いですね!←三週間作品を更新してない人 (2021年10月12日 19時) (レス) @page19 id: dfc5bee49e (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラの娘です - ゑ?、、、、、あっなんだ神かぁ。好きです!更新頑張ってください! (2021年10月12日 19時) (レス) @page9 id: dfc5bee49e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:水原カノ | 作成日時:2021年10月11日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。