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『んぅ…』
「我慢しろ」
しんいちろーのお仕事も終わって2人で裏の倉庫に行く。
すぐにヘルメットを被せられて顔がぎゅーってなって、なんだか頭がめちゃくちゃ重くなって違和感。
「よりによって今日スカートか…」
そう言ってしんいちろーは自分の腰に巻いていた作業着を私の腰に巻いてくれた。
『(…なんか恥ずかしい)』
しんいちろーをじっとみていたら不意に目があって思わず逸らす。
「あ、悪い」
『っううん』
「汚れてるけど我慢な」
『だいじょうぶ』
しんいちろーもヘルメットを被ってバイクに乗ると、エンジンをかけた。
そして、色々確認し終わって「A、おいで」とぽんぽんと後ろの席を叩かれる。
いまさらながら少しの不安と、しんいちろーと一緒にいる緊張でそのまま立ち尽くしてしまう。
「お、怖くなったか？」
『へ、平気だもん』
「無理しなくていいんだぞー」
『乗るしっ』
そう高らかに宣言して、しんいちろーの後ろに控えめに乗る。
革製の座席はあまり感じたことない感触に違和感があってむず痒い。
「大丈夫か？」
『っうん…』
「手、腰回せ」
『わかった』
ギュッといつもより強い力でしんいちろーに抱きつく。
『(…しんいちろーの匂い)』
オイルと、柔軟剤と、少しだけ汗の匂い。
私はこの匂いがたまらなく大好きで、まんじろーとは少し違う、文字通り彼だけの匂いはこの上なく私を安心させる。
「うし、行くぞー」
『うん！』
.
「Aー！大丈夫かー！？」
『ちょーたのしー！』
しばらく走り続けると、しんいちろーのでっかい声が聞こえて今の気持ちを素直に伝える。
わくわく、どきどき、体験したことのない気持ちが溢れてすごく楽しい。
しんいちろーは本当に私に合わせてゆっくり走ってくれているみたいだけど、初めてだからかとても早く感じる。
「ちょっとだけ早くするぞー！」
『いいよー！』
次の瞬間には、さらにビュンッと走った気がして驚くものの、さっきよりスピードアップしておもしろい。
風の音と、しんいちろーの温もり、しんいちろーの心臓の音しか感じない。
『だーいすき』
どうせ、聞こえないもん。
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水原カノ(プロフ) - さまさん» 本当ですね…！ご指摘ありがとうございます(^^) (2023年1月12日 16時) (
レス) @page4 id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
さま(プロフ) - 3歳は小学生じゃなくないですか、、？ (2022年12月29日 10時) (レス) @page4 id: 515ce007de (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラの娘です - 何度も見返してしまうほど面白いです！それに更新早いですね！←三週間作品を更新してない人 (2021年10月12日 19時) (レス) @page19 id: dfc5bee49e (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラの娘です - ゑ？、、、、、あっなんだ神かぁ。好きです！更新頑張ってください！ (2021年10月12日 19時) (レス) @page9 id: dfc5bee49e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水原カノ
| 作成日時：2021年10月11日 19時
