第86話 好きなんだ ページ12
私は傑とみみななを連れて高専に戻った。
高専へと繋がる校門の前に立っていたのは、悟だった。
私と目が合い、そして傑、みみななへ視線がいく。
また私と再度目が合い、ずかずかと私の目の前まで歩いてきた。
《ﾊﾟﾁﾝ》
「ッ」
何が起きたか一瞬分からなかった。
悟が私に平手打ちをした。
痛覚が鈍い。だから痛みなんて感じない。
それなのに、胸が、心が痛い。
夏油「悟ッ！！」
五条「傑は黙ってろ。」
「…すぐる、みみことななこを早くしょーこの所に連れてって。」
夏油「だが‥！」
「大丈夫だから。」
夏油「…分かった。」
なんとか説得して行ってくれた。
五条「‥死人のくせにどこ行ってたんだよ。」
「やるべき事をしに行っただけ。」
五条「なんだよそれ。」
「でも、ごめんなさい。」
五条「…怒らねぇの？」
なんで私が怒らないといけないんだろう。
五条「お前を叩いたのに。」
「私を殴ったのは、“心配しただろ、馬鹿”ってこと。違う？」
五条「！」
「それなら私はさとるの拳を受け入れるよ。」
私は悟に抱きつく。
「心配かけてごめんなさい。私、弱くてごめんなさい。ゆうやけんとに怪我負わせちゃった。私も痛覚ないから自分の身体の重傷、よく分からなくてごめん‥！」
五条「生きててくれて、良かった‥。」
私は悟の泣き顔を初めて見た。
さっきも傑の泣き顔を初めて見たし‥みんな泣くな今日。
弱々しい声、私は知らない内にたくさんの大切な人を苦しめていた。
五条「俺、傑が悩んでたこと気づけなかった。お前等が帰ってきた時、何かあったんだって。傑が疲れ切った顔してたし、お前が生き返って早々居なくなったのはそういうことなんだろ。俺、親友失格‥。」
「そんなことない。さとるとすぐる最高の親友同士。」
五条「‥そうかな。」
「そうだよ。」
悟は私ともう一度目を合わすと抱きついてきた。
きっとまた泣いてるんだろうな。
そろそろ戻ろう、そう言おうとした時だった。
五条「なぁA。」
「うん？」
五条「俺、お前のことすっげー好き。」
それは今までも好意とはまた感じ方が違う。
五条「一人の女として好きだ。」
両鬼A。
同級生で兄のような存在から
人生初めて告白されました。
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莉乃(プロフ) - すごく面白いです〜！！もう、大好きです❤️♥️❤️ (2022年3月6日 9時) (
レス) id: d96deb1772 (このIDを非表示/違反報告)
＃きのこ - 更新頑張ってください('ω')ノ 応援しています。(≧▽≦) (2021年9月24日 8時) (レス) @page34 id: 9d10c1eb18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソフィナ | 作成日時：2021年4月25日 18時
