708. 特訓 ページ8
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今日は、修くんに水泳を教えてもらう木曜日。
仕事帰り
日が長くなりはじめた道を歩いていると
スポーツジムの少し向こうに修くんがいた。
それも、誰か見たことがない女性の人と
一緒にいて話してる。
ここは、気づかなかったフリをして
さっさとジムに入っちゃおう……と
思っていたら。
修「Aー！」
道端で人の名前を大声で呼びながら
手を振る修くん。
仕方がないから、私も軽く手を上げて
修くんと一緒に居る女性に
ぺこりと頭を下げてからジムの中へと入った。
修「ちょっ、A、俺をおいて行くなって！」
「だって、おじゃましたら悪いかなぁ…って
思って」
修「いや、あの子は取り引き先の子でさ…
べつに何にもないし、本当何にもないから。」
「なに、そんなムキになって
私に説明してるの(笑)
ほら、それよりさっきの女の子…
手振ってるよ」
修「だから、関係ないんだって」
スーツをビシッと着こなして
いかにも、出来るビジネスマンって感じなのに…
「ねぇ、修くん……」
修「んー？」
「どこまで、私と一緒に行く気？」
修「えっ？」
「ここから先は、女性用更衣室なんだけど(笑)」
修「えっ！あっ！悪ぃ！プールで、
待ってるから！」
真面目で、すごく頼り甲斐がある修くん。
……だけど、こういうふうに
たまに、おちょこちょいなところも
あるんだよね。
私は、水着に着替えて
プールサイドへ行くと。
修「よしっ！じゃあ、今日もしっかりと鍛えてやるか！」
「……あ、いや、お手柔らかにお願いします…」
修「なに？どーせ筋肉痛だから
お手柔らかに…とか言うんだろ？」
「……うん。全身筋肉痛でギシギシいってる」
修「ギシギシいってるわりには、元気じゃん(笑)」
「……え？」
修「A…、ココ(笑)」
修くんが私の胸元を指差しながら苦笑いしてる。
「いや、あの……これは、、」
翔ちゃんが付けたキスマークを
コンシーラーでカバーするのを
すっかり忘れていた私……。
修「そんな元気あるんだから
今日もしっかりと泳ぎの練習するぞ」
そのあと、私は……
参りました……っていうほどに
修くんに泳ぎの特訓を受けた。
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作者名：ミイ
| 作成日時：2015年8月27日 23時
