727. ハゲ散らかした人 ページ27
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新しい職場の施設に着くと。
麻衣ちゃんが笑いながら
私を手招きした。
「おはよう、なに？なんかあるの？」
麻衣「おはよう、先輩。
ウフフ…ほら見て？」
「ん？」
麻衣ちゃんが、指をさす方を見ると…
「え？なんで嵐のコンサートDVDを観てるの？」
麻衣「月、水、金は嵐のコンサートDVDで
火、木、土はAKBのDVDを観るらしいですよ」
「へー！すごいね(笑)」
みんなリズムに合わせて体を動かしたり、
ニコニコしながら観てる。
そんな中で聞こえてきた
おばあちゃん達の会話…。
「ああ〜！この子、うちの孫にそっくり！」
麻衣「…知ってる。この間、見た。」
「え？ニノそっくりだったの？」
麻衣「ずっと、ゲームばかりしてるオタク系の
色白な…プニョ宮くん(笑)」
「プ、プニョ宮くん…って(笑)」
「この人なんか、うちの亡くなった旦那にそっくりだよ！」
また、負けじと松潤を指差して
声を張り上げるおばあちゃん。
麻衣「ああ…枕元に飾ってる写真の人ね
「…どうだった？」
麻衣「眉毛が濃くて…ゴリラみたいな人だった」
確かに…ゴリラも
目鼻立ちは、はっきりしてるけど
松潤似のゴリラって…(笑)
「ほら、この人！うちの旦那そっくり！」
ひときわ、大きな声を張り上げるから
……誰かなぁ…と思って
テレビ画面を見ると。
アァー…、愛しい愛しい…私の翔ちゃん。
麻衣「ブフッ！翔くんにそっくりって(笑)」
「……一応、聞くけど、どう？
イケメンだった？」
麻衣「イケメンには、ほど遠い…
ハゲ散らかした人だった(笑)」
「ハ、ハゲ散らかす…って
ハゲててもカッコ良かった？」
麻衣「同じハゲ散らかすなら、翔くんの方が100倍素敵ですよ(笑)」
ハゲ散らかした翔ちゃんを想像して
苦笑いしていると。
鳴海「おはよう、なんだか二人とも楽しそうだね？」
今日も爽やかな笑顔で
鳴海先生が現れた…。
トメ「鳴海先生、歯が痛くて痛くて
ちょっと、診察してくれませんか？」
ナカ「歯が痛いって、アンタ！
自分の歯が一本もないのに
痛いわけ無かろうが！！」
トメ「色ボケのアンタに言われたくないよ！」
ナカさんとトメさんが
鳴海先生の取り合いを始めて…
私と麻衣ちゃんは、笑いながら
そんな騒がしい風景を眺めていた。
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作者名：ミイ
| 作成日時：2015年8月27日 23時
