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50話 ページ3

弾き終わると、先生は拍手をしてくれた。

「……お前が弾くと別の曲みたいだな」

私が首を傾げると、彼は続ける。

「生徒が巫山戯て弾いているのは何度も聴いたことがあるが、もっと平坦だった」
「ありがとうございます」

それは十分すぎるほどの褒め言葉だった。
私は鍵盤にカバーを掛けて、ピアノの蓋を閉める。

「そう言えば、先生は何でここにいるんですか」
「日直だからだ」

鍵の束を見せて、先生が言う。
そうして彼はさりげなく続けた。

「お前こそ、心愛が気にしてたぞ」

喧嘩か?と聞かれ、私は首を振る。
喧嘩というのは対等な立場でするものだ。

「私の一方的な攻撃ですよ」

あの傷ついた顔を見た時、胸の奥が冷えた。

「そうか。……でも人は全く理由無しに他の人を攻撃することはないだろ」
「……少なくとも心愛に理由はありませんでしたし、理由があるにしても言っていいことと悪いことがあります」

先生は優しく笑った。
ドキリとする。
なんだかその表情の奥に寂しさがあるような気がする。

私は慌てて続けた。

「へへ、私もう子供じゃありませんからね!!」

彼はすぐに呆れた顔になった。

「大人でもないけどな」

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作者名:餅屋 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年11月30日 23時

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