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75:その後。 ページ16

その後は救急車が到着し、謎の男は運ばれて行った。


中也は太宰さんが与謝野晶子に頼み込み、治療してもらっていた。


山崎と中島敦君は軽い怪我だったから、太宰さんの服で隠れている部分の布を貰い手当をする。




『山崎、おいで』




山崎が巻いてもらった包帯を触りながら私の方へ来る。


私は自分よりも背の高い山崎の頭に背伸びをして手を乗せた。




『頑張ったね。頑張ったから、後で呑みに行こ』




山崎「っ……はいッ」




山崎は唇を噛み、泣くのを堪えながら返事をした。


その姿に私までもが泣いてしまう。




『泣かないでよ、中也の幹部補佐になるんだから……』




山崎「は?」




『あ、え、知らなかったの?』




山崎「はい。え、その話は本当ですか?」




山崎が子供みたいに目を輝かせ、私に問う。


実は前何かの大きな出来事があった時に山崎は中也と行動していたみたいで、その時の動きがよかったらしく中也が森さんに話したらしい。


彼奴を俺の幹部補佐にしてくれ、と。


中也はポートマフィア構成員の憧れの的、と言っても過言じゃない程の人気と信頼がある。


部下を大切にし、森さんに忠実で、何よりもポートマフィアに関わる事を優先する。


だから山崎もそんな中也の幹部補佐になれて嬉しいのだろう。




『うん。中也に何かされたら言ってね』




山崎「……はいッ!」




そう言うと山崎は治療が終わったらしき中也の所まで駆け、「これからも宜しく御願いします!」と挨拶をしていた。


その姿は、異能無効化する前の山崎みたいだった。


そんな姿を眺めていると太宰さんと中島敦君と与謝野晶子が私の下へ歩いてきた。





与謝野「アンタ中原と夫婦なんだッて?」




『……おしゃべりさんは誰ですかね』




与謝野「太宰から聞いたよ」




太宰さんの外套を掴み耳元でこう囁く。

「次何か喋ったら中也と私が許さない」と。





『……そうですよ。』





与謝野「妾の事は何とでも呼んでくれ。妾はAッて呼ばせてもらうよ。
敵組織と仲を作るのは悪い事だがアンタとは仲を作りたくてねェ」




『なら晶子さんで。別にいいですよ、私も数人は友達……欲し、いですし……』




すると晶子さんが私の頭をくしゃくしゃ撫で、笑った。




与謝野「可愛いヤツだねェ、中原が好きになる理由が分かる気がするよ」




そう言って笑う晶子さんにつられ、私も笑ってしまった。


不覚にも楽しい、と思ってしまった。

76:重なる。→←74:怒りと恐怖。



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キヨ(プロフ) - 一言。おもしろすぎる!!! (2018年3月10日 0時) (レス) id: dce48f9ebd (このIDを非表示/違反報告)
瑠中(プロフ) - え、続きが気になって夜も眠れn((この作品大好きです!!もう、もう、大好きです(語彙力)更新頑張ってください、いつまでも待ちますよ!! (2017年12月11日 23時) (レス) id: 85b8b74290 (このIDを非表示/違反報告)
生華(プロフ) - みりんさん» 楽しみだなんて……滅相も御座いません。夢主様を想像と合っていると言ってもらえると凄く嬉しいです……有難うございます! (2017年6月16日 23時) (レス) id: e20f570410 (このIDを非表示/違反報告)
みりん - これ本当に最近の楽しみにしています!出てくる中也さんもかっこいいし夢主もだいぶストライクです!頑張ってください! (2017年6月16日 7時) (レス) id: 7cc03e2002 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:生華 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年6月4日 22時

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