61:殺し屋探し。 ページ2
安西「中原A様ですか。確か今回のパーティの出席者にその様な名前は無かったのですが……」
『嗚呼、親戚の叔父さんに手続きは任せたから森になっているのだと思うわ』
安西「それはそれは、失礼致しました。」
他愛のない会話なんて続く事も無く、私は近くに置かれていた椅子に座り葡萄酒を飲んだ。
初めて飲んだ味だった。
アルコールが強いのか、少し舌が傷んだ。
中也はまだ営業スマイルを浮かべながら話していた。
安西「中原様、もう直ぐ相崎様のお話が始まります。お身体も冷えてはいけませんので、中に入りましょう」
安西さんが私の背中を優しく押してくる。
嗚呼、やっぱりこの感覚……何処かで味わった事がある。
懐かしい様な……。
中原「あ、A」
『中也兄様』
中也が安西さんに導かれながら戻って来た私を見て目を見開く。
そして、口パクで「其奴から離れろ」と伝えて来た。
私は昨晩、中也に近づくなと言われていたのを今思い出し急いで会釈をし中也の所へ向かった。
『ごめん、忘れてた』
中原「気ィ付けろよ。それに今日は探偵社の連中も此処に来ている」
『知ってる。先刻中島敦君と話した』
中也と私は互いが出せる限界の小声で話した。
私がまた話し掛けようとすると、わっと声が上がった。
同時に起こる喝采の拍手。
相崎「皆様、本日は出席下さり誠に有難う御座います。」
この挨拶から始まる長い長い話。
私はその話の間、ポートマフィア構成員作戦案担当として作戦を組み立てていた。
するとふと耳に入る言葉があった。
相崎「今日は楽しむ事も1つのメインとして、ゲームを1つ。この会場には、数人殺し屋が混ざっています。さぁ、皆様この中から殺し屋を全て見付け出しこの会場から追い出しましょう!
皆様は殺される側です、是非ともお楽しみ下さい」
相崎組の会長が舞台から立ち去った直後、1つの悲鳴がこの会場に響いた。
そして、会場の一部が鮮血の血で染まる。
全員状況が読み込めなかったが、読み込めた頃にはパニック状態に陥ってドア迄走っていた。
だが、ドアを開けようとしているが開かない。
唯一、その場から1歩も動かず会場の人間を見つめる者が私を含め5人居た。
中也、私、中島敦、太宰治、与謝野晶子の5人だ。
これが今回のパーティの目的だったのか。
口角が釣り上がる。
これだから、人間は面白い。
136人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
キヨ(プロフ) - 一言。おもしろすぎる!!! (2018年3月10日 0時) (レス) id: dce48f9ebd (このIDを非表示/違反報告)
瑠中(プロフ) - え、続きが気になって夜も眠れn((この作品大好きです!!もう、もう、大好きです(語彙力)更新頑張ってください、いつまでも待ちますよ!! (2017年12月11日 23時) (レス) id: 85b8b74290 (このIDを非表示/違反報告)
生華(プロフ) - みりんさん» 楽しみだなんて……滅相も御座いません。夢主様を想像と合っていると言ってもらえると凄く嬉しいです……有難うございます! (2017年6月16日 23時) (レス) id: e20f570410 (このIDを非表示/違反報告)
みりん - これ本当に最近の楽しみにしています!出てくる中也さんもかっこいいし夢主もだいぶストライクです!頑張ってください! (2017年6月16日 7時) (レス) id: 7cc03e2002 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ