60:中島敦と謎の男。 ページ1
『ねェ、中也兄様?』
中原「何だ?」
『私、あの葡萄酒が飲みたいッ!』
今は相崎組創立50年記念のパーティに私達は参加している。
私は中也の妹役な為仕方なく中也兄様と呼んでいる。
設定では私は15歳、中也は20歳。
少し実年齢とは離れている。
無邪気に笑う私を見て、周りに居る金持ちそうなおばさんやおじさんも口が緩んでいる。
子供キャラは周りを油断させやすい為、親戚の子供という設定を作ったのだろう。
私が葡萄酒を相崎組に仕える、言わばポートマフィアの黒服見たいな感じの人から貰っている間中也は40代位のおばさん達の話し相手として捕まっていた。
そんな中也を見ながら笑っていると私にも声が掛けられた。
『あら、こんばんは』
?「こんばんは、と言うか……うん……久しぶり? あ、でも僕と君は直接の接点はないから……」
今私に話し掛けて来たのは、探偵社の中島敦。
待て、何で探偵社の人間がここに居る?
『君の事は知ってるよ。中島敦君だよね、宜しくね。』
中島「あ、うん! でも何で君が此処に?」
『相崎組とうちは繋がってるから誘われた。探偵社こそ何で?』
中島「あ、僕達もだよ。先刻迄太宰さんと与謝野先生も一緒に居たんだけどはぐれちゃって……何せ此処とても広くて人も多いから探すのも大変でね……」
『ふぅん、どんまい』
正直私は内心焦りがあった。
此方は仮にもポートマフィア。
裏で仕事を行う。
相崎組を潰すと言う任務が探偵社に行き渡ってしまえば、とても面倒臭い事になる。
取り敢えず、中島敦君とは距離を置いておこうと思い挨拶だけしてその場を離れた。
あまり人も少ないバルコニーへ葡萄酒を持って出ると、人影があった。
『立原君?』
?「え?」
立原君の容姿に似ていた為、立原君かと思ってしまったが全く違う人だった。
するとその立原君似の人は私を見て、「今日はご参加頂き誠に有難う御座います」と丁寧に挨拶をして来た。
恐らく此処に仕える人なのだろう。
?「申し遅れました、私"安西 透"と申します。以後お見知りおきを」
私の背中に冷たい何かが這うような感覚が襲ってきた。
安西、私の旧姓。
安西何て名前、そうそう見かけない。
そう考えながらも私も名を名乗る。
『私、中原Aと言うの。宜しくねッ!』
私が名前を名乗ると安西透は目を見開いた。
まるで何かを見付けたように。
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キヨ(プロフ) - 一言。おもしろすぎる!!! (2018年3月10日 0時) (レス) id: dce48f9ebd (このIDを非表示/違反報告)
瑠中(プロフ) - え、続きが気になって夜も眠れn((この作品大好きです!!もう、もう、大好きです(語彙力)更新頑張ってください、いつまでも待ちますよ!! (2017年12月11日 23時) (レス) id: 85b8b74290 (このIDを非表示/違反報告)
生華(プロフ) - みりんさん» 楽しみだなんて……滅相も御座いません。夢主様を想像と合っていると言ってもらえると凄く嬉しいです……有難うございます! (2017年6月16日 23時) (レス) id: e20f570410 (このIDを非表示/違反報告)
みりん - これ本当に最近の楽しみにしています!出てくる中也さんもかっこいいし夢主もだいぶストライクです!頑張ってください! (2017年6月16日 7時) (レス) id: 7cc03e2002 (このIDを非表示/違反報告)
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