行方不明の ページ8
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湧side
ただいま普通に焦っています。
楽屋に帰ったらなぜかそわそわしてるメンバーになぜか居ないA。
詳しく聞くと颯太とずっと一緒にいたけど目をちょっと離した隙にいなくなったと。
事務所だから誘拐とかはないけど、心配すぎる。
「とりあえず湧さん落ち着いて、貧乏ゆすりやめて」
青木に宥められても止まることのないイライラ。
「俺も探してくるわ」
って落ち着くためにも楽屋を出る。
いっつも颯太に任せるとAはどこかに消えるから、深田にも声を掛けていったのに。
とりあえず探すために事務所をうろちょろしてたら、
Aより先に見つけた。今回の主犯者2人の後ろ姿。
「颯太、深田」
声をかけるとビクッとキョドりながらもこちらを見てバツが悪そうに目をそらす。
「湧ほんとにごめん！！｣
「湧くん俺もトイレ行ってて、誰かに声かけるべきでした」
2人とも反省してる様子で、深田に至っては久しぶりの敬語。
「いや、別にいいよ、俺探すから戻ってて」
なんか今はやっぱり1人にならないと当たってしまいそうで2人に背中を向けると、ポケットで震える携帯。
「なに？」
「わく？Aいたよ」
「まじ、どこ？」
「事務所の奥のソファーで寝てる」
「まじ、ありがと」
同じく1人で捜索に行ってた織山からの電話。
「A事務所の奥のソファーに居たって」
そう言うとほっとした顔を見せる2人。
「織山、どこー？」
「んー、ここ」
ほんとに奥のソファーののぞき込まないと見つけれない所に丸まってすやすやと寝てるA。
「おーまじか、よく見つけたな」
「なんかAの雰囲気があった」
織山はたまに意味のわからないことを言う。
ソファーに座るわけでもなくAの頭元にしゃがみこんで頭を撫でてる織山に今回は感謝。
「もうがち颯太には任さねえ」
「ねぇ、ごめんって湧。」
でもどうせまたAが行方不明になったって大騒ぎするんだろうな。
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作者名：にゃん | 作成日時：2023年3月6日 19時
