42本目 ページ45
それからメガネくんに何回かちょっかいをかけては、練習。練習。練習。
そうしとったら長い合宿ももう、折り返しを迎えたある日の夜。
メガネ君が第3体育館に顔を出した。あんまり深く聞いとらんかったから「ただのぶかつくん」ぐらいしか聞いとらんかったけど。
休憩がてらプレーに没頭するみんなを見とったら、休憩に来たメガネ君が隣に腰を下ろした。
「鷹刀さんって、なんで僕にあんなにちょっかいばっかりかけてきたんですか…?」
_____
月島side
僕が鷹刀さんにそう言うと一瞬驚いたような顔をしたかと思えば、口元に手を当てて考え始めた。
…よく見ればこの人、黙っていれば顔はいいんだろう。様になっている。
「あー…メガネ君さぁ…あんまり楽しそうやなかったからかな?悩んどる可愛い後輩に手を差し伸べたるのは先輩の役目。気にせんとってや」
と言って含みのある笑いを見せる鷹刀さん。目が笑ってない、わざとなのか?裏があるようにしか見えない。
「それ、本心じゃ無いですよね」
「あ、バレたか」
「聞いた僕が馬鹿でしたね」
嬉しそうに笑う鷹刀さんを見ていたら、段々と呆れてきてしまった。こうしているととてもしゃないけど、全国で一二を争うスパイカーとは思えない。
「まあ、本心はなぁ……上達して自信のついたあんたらを__完膚なきまでにぶっ潰したいだけや」
刹那、背中が凍てつくような感覚が身体中を蝕む。蒸し暑いはずの体育館で、この空間だけが冷ややかに感じる。
…先程の笑顔はどこへやら。これが彼女_鷹刀さんの本性なんだろう。ギャップ萌えとかのレベルじゃ非にならない。
その姿に少し好奇心を覚えてしまったのは、また別の話。
1299人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆお - こんなんめっっっっっっちゃ好きです 続きずっと待てます!!! (2020年5月19日 21時) (レス) id: 91fe275b3e (このIDを非表示/違反報告)
痩せたい - うわああああ好きですううううううううう (2020年5月2日 22時) (レス) id: 071f62e8cb (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - 侑がめっちゃいい人に見えてくる (2020年4月30日 11時) (レス) id: 761bd8fac4 (このIDを非表示/違反報告)
とーすと(プロフ) - イチゴいちさん» そんな雰囲気が出ておりましたか……!!ありがとうございます。 (2020年4月17日 13時) (レス) id: 925e833cc0 (このIDを非表示/違反報告)
とーすと(プロフ) - ヒマナッツさん» ありがとうございます〜!!ご期待に添えるよう頑張ります。 (2020年4月17日 13時) (レス) id: 925e833cc0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:とーすと | 作成日時:2020年4月9日 22時