21話 ページ22
京介が登場したことにより、会場から突如として少女漫画ではおなじみ顔なしのっぺらぼうの「キャー!!」に似た感じのが聞こえてくる。
すごいね、私あんな声出ないわ。
「…」
「え、ちょ…てか、この手はなんだよ」
私が顎で刺した手は世間で言う恋人繋ぎとか言うやつでがっちりと掴まれている。やめて迅さんそのにやにやした顔、おっさんみたい…
「なんでもいいだろ。終わったんなら帰るぞ」
「…拒否権は」
「ない」
「最悪」
そう聞こえないようにぼやくと、私を連れて前回と同じように会場を出てしまった。いや、誰も止めてくれないのね。
うーん、諦めろということか…
もう半分ほど私の諦めが着いたのを烏丸は察したようで、そのまま進んで本部の近くの路地裏でやっと止まった。
私は今から何をされるんだい教えてマミー…。なんて思っても無駄というか、時間が過ぎるだけである。しばらくの沈黙の中でふと、それにしてもなんで流れたデマをそのままにしようとするんだろうと言う考えが頭をよぎった。
「なんで京介はさ、あの噂否定しないの?風評被害だし利益ないじゃん」
「……Aって俺が思うよりずっとバカだよな」
「おいコラ」
ため息混じりに答える京介。バカは失礼だぞおい
そんな私ことバカの方を振り返って京介は私をじーっと見つめる。「怖ぇよ」と呟いても視線を外してはくれない。
「Aって可愛いよな。好きだよ」
「は?」
351人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ワールドトリガー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
弓月有無%(プロフ) - コメント失礼致します。昔拝読させて頂いており、こうして再び出会えて嬉しい限りです!甘い感じできゅんとしました!事情があると思いますので、気が向いたら続きや他作を読ませて頂きたいです。大好きなので!迚も面白かったです是からも応援しております!! (5月5日 16時) (レス) @page39 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
じゆんきむ(プロフ) - この作品を昔読ませて頂いていてすごく好きで久しぶりに読みたくなって探したのですが、続編が消えてしまっていました、、もし作者の方が見れるようでしたら続編復活してして欲しいです!! (11月1日 22時) (レス) id: b4c10966c3 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - 木戸司令じゃなくて城戸司令ですよ! (2020年12月11日 22時) (レス) id: e84559c347 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:とーすと | 作成日時:2020年4月6日 14時