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電話を切った後、食器を台所に持っていき、水につける。
かなり長い間電話していたが、時計を確認すると、案外時間は経っていなかった。
「あ、出勤時間に遅れる…!」
私の家は探偵社から少々距離がある。
車はあるけど、運転には自信ないし、歩いて行こう。
適当な服を着る。
なんか、箪笥に入っていた服は、幼児用で小さかったが、先刻開けた時は、何故か大人用が入っていた。
若しかしたら、その時の私の年齢に合わせて中身も変わるんだろうか。
いそいそと服を着替え、家を出る。
街を見渡しながら歩いていると、気が付けば社に着いていた。
「おはよーございまぁす」
「小娘、二分六秒遅れているぞ!」
「小娘って……!」
小娘という言い方に少々苛立ちながらも、自分の席につく。
「…………」
なんか視線感じる……!
「…………え、と。何かな?」
「……別に」
何この子!可愛い!
和服で小さい子だと思った。
中学生くらいか?
そう思いながら、手元の資料を片付ける。
すると、国木田さんが大きく声をあげた。
「依頼が来た。」
その声に、皆が注目した。
「依頼ですか、どんな何だろ…」
「ある"島"に居る盗賊を捕まえる事。これが依頼内容だ。」
「うわァ、島って、絶対広いじゃん。」
思わず口に出した。
て言うか、その盗賊可哀想。
こんな社員が相手したら、盗賊達は無事では済まないだろーな。
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もぐ@低浮上(プロフ) - 雷くんさん» 姫君と呼ばれたい願望から出ました (2021年4月5日 10時) (レス) id: ac49fababa (このIDを非表示/違反報告)
雷くん - 芥川の姫君でやられましたby男 (2021年4月4日 21時) (レス) id: d66c9fae33 (このIDを非表示/違反報告)
もぐ@低浮上(プロフ) - YUKIさん» 有難う御座います (2021年4月4日 19時) (レス) id: ac49fababa (このIDを非表示/違反報告)
YUKI - とても好きな物語でした。続き頑張って下さい。 (2021年4月4日 15時) (レス) id: e305977ea6 (このIDを非表示/違反報告)
_R_@低浮上(プロフ) - 瑠璃さん» またまたコメント有難う御座います! (2021年3月21日 14時) (レス) id: ac49fababa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もぐ | 作成日時:2021年3月11日 15時