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*
あの、とても寒いっす。
何で何人か睨むんですか?
ボク、良い子供だよ、ウン。ウン…
「…どういうことだ、乱歩。」
「…考えられることは唯一つ…【証拠隠滅】の異能者、ってこと」
皆が狼狽えた。
こんなこどもが?
そんな異能、世界が犯罪で溢れ返ってしまうのではないか。
だけど、まだ子供。
そんな討論を心の中や視線で繰り返していた。
「…私が触れます」
エ待って、此奴やばそう。
「あ、のォ…私、お家…」
「御免なさい。貴方が何者か分からない限り、此処からは出せない。」
着物の少女は云った。
「さて、少し触れるね、御嬢さん」
「う、うん」
何だよ此奴、めっちゃ顔整ってるじゃねぇか。
止めて、そのイケた面を近づけないで!眩しい!
「…乱歩さん」
イケた面の人は乱歩さん?に向かって小さく首を振り、又こちらを見る。
「君は、一体…」
「あ、のぉぉ」
やばい、涙腺緩んでくる!
子供だから、一寸位…
「!」
「ウッ、ふッぐェ、ァあぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁッ!」
はい緩んだ―、ゆるっゆるーーー!
どばーだよどばー。
「なっ!」
「国木田君、彼女が何者であれ、【年齢を操作する異能】でない限り、今の所は子供なのだよ?」
エ待って、そんな異能あるの?
「待ってください、乱歩さんが云ってたじゃないですか!“【証拠隠滅】の異能者”って!」
「複数の異能を持っている可能性はありませんの?」
奥から色気ある女性が出てくる。
前世の私と同い年くらいだろうか。
「嗚呼、聞いたことは無いね。ただ、可能性は或る。」
待ってよー私空気ィ…
「はァ、小娘、名は何と云う」
「…」
「おい、聞いているのか?」
無視を貫き通す。
「おい、小娘!!」
「ぶぇぇええぇぇえぇぇ」
「あー国木田くぅん、泣かせたよー女の子!」
「まァ!国木田さんいけませんわ!さァ、おいで…」
待って、天使?
「びぇぇええぇぇえぇ」
涙止まらない。
「お名前は何と云いますの?私はナオミですわ。谷崎ナオミ。彼方に居るのが兄様ですわ!谷崎潤一郎と云いますの…」
あれ、顔紅いよ。目元が潤んでるよ?!
「名前…A!ナオミ…御姉様?」
「っ、愛らしいですわ!!」
ナオミ御姉様は私を力一杯抱き締めた。
あ、肋骨ぅ…!
*
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もぐ@低浮上(プロフ) - 雷くんさん» 姫君と呼ばれたい願望から出ました (2021年4月5日 10時) (レス) id: ac49fababa (このIDを非表示/違反報告)
雷くん - 芥川の姫君でやられましたby男 (2021年4月4日 21時) (レス) id: d66c9fae33 (このIDを非表示/違反報告)
もぐ@低浮上(プロフ) - YUKIさん» 有難う御座います (2021年4月4日 19時) (レス) id: ac49fababa (このIDを非表示/違反報告)
YUKI - とても好きな物語でした。続き頑張って下さい。 (2021年4月4日 15時) (レス) id: e305977ea6 (このIDを非表示/違反報告)
_R_@低浮上(プロフ) - 瑠璃さん» またまたコメント有難う御座います! (2021年3月21日 14時) (レス) id: ac49fababa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もぐ | 作成日時:2021年3月11日 15時