暴露魔 ページ37
静かな部屋、私とランスロットはお互い見つめあっていた。嘘つきと言った瞬間ランスロットがビクッとした。嘘をつかれるのは心外だった。
私は彼の手を払い顔を手で包んで言った。
レイチェル「あのね？ランスロット。嘘つく時はもう少し上手くしないとダメだよ。」
ランス「…………」
ランスが私を睨む。言いたいことがあるのは分かるが、それならば私もあるのだ。
レイチェル「どうしてあなたの嘘が分かった教えてあげる。まず、第一に今日の出来事。」
ランス「魔法学者のことか」
レイチェル「ええ、もし仮に貴方とその方と縁があったとして考えてみた方が妥当ね、では何故敵でもないこの私をどうして拉致する必要があるのかしら、それはきっと貴方を魔法の塔に連れてこさせる為。理由は不明だけれどきっとあれは上が操ってると見ていいのかもしれない。一方、逆に敵として考えるとどうなるのか、これは明らかに計画バガね。公的な組織がどうして黒軍ではなくしきたりの歴史ある赤の軍を攻めるのかしら？明らかに変。となると貴方はきっとなにかしら魔法学者とつながりを持ってると私は推測した。これは深く干渉したくないのだけれど、ランスロット、あなた嘘つく時とても悲しそうだった。何かあるのね？」
ランス「…………」
レイチェル「何も言わなくてもいい。ただ……無理はしないで？お願い」
過去にあった思い出を思い返し頭が痛くなる。私のようになる前にどうか抜け出して欲しい。
しばらく黙っているとランスロットが座って言った。
ランス「……どうしてお前も悲しそうな顔をするのだ。よく分からぬ娘だ」
と言ってランスロットは静かに立ち上がり去っていった。月明かりを持ち去るように辺りは暗くなった。
レイチェル「っ……ﾊｧｯ……」
頭が痛い。苦しくなる胸を抑える。
レイチェル「ダメね……私……」
自分の左腕を見て記憶が戦慄に往来する。
両腕を見ると赤い血糊がついてるように見える
レイチェル「ｯ……ァ……タマが……」
私はそのまま暗闇に誘われた。
鉛筆とスケッチブックをベランダに残して
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作者名：抹茶の粉 | 作成日時：2019年3月24日 20時
