マリーゴールドの遺品 (ページ33)

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噂と真相(ゼロ視点) ページ33

アリス(レイチェル)と別れたあと、俺はカイルのいる医務室に向かった。医務室の扉を開けるとそこには疲れた顔をしているランスロットとカイルがいた。

カイル「んあーゼロじゃん」

ゼロ「アリスと買い出しに行っていたら魔法学者に襲われた」

ランス「なに？……アリスは無事か？」

ゼロ「はい……むしろ助けられたというか……」

カイル「え？」

ゼロ「信じ難いことかもしれない、だが、アリスが居なきゃ確実に俺は死んでいたかもしれない」

ランス「経路を詳しく聞かせてくれないか？」

ゼロ「はい。実は_______________」

俺は今までレイチェルがしてきたことを全て話した。アリス(レイチェル)が武器ひとつ持たず高度な武術で敵を呆気なく倒したことを事細かく教えた。

カイル「あいつすげーな……ゼロでも手こずった相手なんだろ？」

ゼロ「あぁ、魔法学者は魔法を出して襲ってきたからな。しかも10人以上だ。状況的に当然だろ？……でもアリスは魔法石特有の力と化学の人間が使える魔法を何故か熟知してた。それに、剣や銃を使わずにあれだけ倒せるのは……」

カイル「武術を使う仕事してたのか？……そんなもの女子がやるのか？……普通」

一瞬静かになる、そう言えばここ数日誰も彼女のことについて何一つ知っていない。そんなことを考えているとランスロットが口を開く。

ランス「…………でも二人とも無事で何よりだ」

カイル「お前もな」

カイル「考えるのやめよーぜ、まだあいつが帰るまで時間はある。あいつがなんであれ良い奴であることには変わりないだろ」

そうカイルがいうとしっしと医務室から出て行けと合図を送った。俺とランスロットは医務室から出てそれぞれの部屋に向かった。