26：信じるか ページ27
女型の巨人は、
こちらをギロリと見つめながら走った。
その瞳はまるで、「見つけた」と言わんばかりの様だった。
「兵長！立体機動に移りましょう！」
ペトラさんが叫ぶ。
それでも兵長は馬の足を止めなかった。
「っ！背後より増援！」
二人の兵士が立体機動で近付いた。
しかし、女型はとっさにうなじを守り、一人の兵士の方へと走った。
ﾄﾞｵｯｽﾞﾘｨｨｨ
巨大樹に叩き付けられた兵士は、まるで虫の様に潰れた。
樹木に鮮血が飛び散る。
もう一人の兵士も握り潰され死亡した。
リヴァイ班の皆がその光景を見ていた。
咄嗟にオルオさんが口を開いた。
「兵長！指示を！やりましょう！
あいつは危険です！俺達がやるべきです！」
それでも兵長は走り続けた。
もう、誰が叫んでも無意味な様だった。
「リヴァイ兵長！？指示を下さい！！」
「全員、耳を塞げ」
ｷｨｨｨｨｨﾝ
「(音響弾...！？)」
「...お前らの仕事は何だ？
その時々の感情に身を任せるだけか？」
「そうじゃなかったハズだ...この班の使命は
そこのクソガキに傷一つ付けない様尽くす事だ」
「命の限り」
最後の言葉は、班員達に重く響いた。
だが、皆覚悟を決めた表情をしていた。
「俺達はこのまはま馬で駆ける、いいな？」
「了解です！」
「増援です！今なら...まだ間に合う！」
「エレン！前を向いて走りなさい！」
「戦いから目を背けろと！？」
エレンの言う事ももっともだ。
しかし...
「ええ！そうよ！
リヴァイ兵長の指示に従いなさい！」
「見殺しにする理由が分かりません！」
ふと、エレンは後ろを振り返った。
まだ戦っている兵士を見ながら。
そして、右手を口の前まで持ってきた。
「エレン何をしているの！！それが許されるのは命が危うくなった時だけ！」
「私達と約束したでしょ！？」
エレンは苦悶の表情を浮かべながら、ペトラさんを睨んだ。
ｸﾞｸﾞｸﾞ...
「エレン」
「お前は間違ってない、やりたきゃやれ」
エレンが手を噛みきる直前、兵長が投げた言葉はそれだった。
「お前と俺達の判断の相違は経験則に基づくものだ、だがな...」
「そんなもんはアテにしなくていい、選べ」
「自分を信じるか」
「調査兵団組織を信じるか」
「俺には分からない、ずっとそうだ...
自分の力を信じても...信頼に足る仲間の選択を信じても...結果は誰にも分からなかった...」
「だから...まぁせいぜい...悔いが残らない方を自分で選べ」
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抹茶タピオカ2号(プロフ) - 時雨 サトさん» え？！本当ですか！ありがとうございますm(_ _)mｺﾞﾂ！とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年5月22日 18時) (
レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 サト - 抹茶タピオカ2号さん» 観覧ありがとうございます！抹茶タピオカ2号さんの作品も見させて頂いております！ビックリしすぎて発狂しそうです←ｷｬｱｱｱｱ(( (2020年5月22日 15時) (レス) id: bf2420a828 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年5月21日 16時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時雨 サト@ギガ容量が絶滅危惧種 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2020年5月20日 15時
