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真夜中のタクシー_s ページ2

「そこの角曲がってください」





私の家までの道のりを
一生懸命運転手さんに伝えてくれてる健永






そんな横顔がとても凛々しくてカッコいい








「ん?
どうかした?」





目を細め
優しく笑いながら
こっちを向く健永









無意識にも顔をみ過ぎたみたいで
気づかれてしまった







恥ずかしくて何も言えないのに
ぶわぁーって
顔だけが熱くなる






そしたら
少し顔を傾げながら






「まいこの考えてる事
当てていい?」







ってまた優しく聞いてくれる








うつむいた顔を少しあげ
目線だけを健永に上げる







「帰りたくないなぁー。
とかじゃない?笑」








今度は健永も少し恥ずかしそうに
肩をすくめながら笑っている








心の中読まれてるじゃん…









更に何も言えなくなって
健永を見上げたままの状態が続き
顔の温度もまた上がってる








「あれ?
違った?
俺めっちゃハズいじゃんー」









やってしまった!
と言わんばかりに
手を目に当てていて









慌ててその手を下に下ろす









「…違わない
……合ってるよ…」







そう伝えると少しびっくりしたように
「本当?
ならよかったー。」
って胸をなでおろした様子








よかった。








と安心するのもつかの間で
右手がぎゅっと握られた








「まいこ?
俺も同じ。
だけどまいこ明日も仕事でしょ?
だから今日は送るね?」









私のことをいつも第一に考えてくれる









そう言いながら
優しく微笑む健永が
やっぱりとてつもなく大好きだ









そう心で呟くと
ぎゅっと私も手を握り返した

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作者名:きき | 作成日時:2019年2月1日 23時

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