【歌い手】車椅子歌い手3【男主】

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坂田side


『もう、やめたいよ…生きたくない、終わりにしたい』



さ「…え？」



背中に褥瘡ができ、仰向けで寝られないAはうつ伏せのまま言った




その枕は泣いているのか、濡れていた





『ねえ、優。なんで俺はこんな体なの？夢を追いかけることもできない足で…

なんで俺だけ…いつもこうなるの？俺はどうすればいいの？しにたい…』




"しにたい"…？そんな言葉は言うなや…その言葉は1番言ったらアカン言葉やで？




さ「そんなこと、言うなや！！！」




ここが病院ということも忘れ、大きな声で怒鳴る




さ「不幸なのは、Aだけちゃう！世の中には、Aのように音楽を作ることも、安全に暮らすこともできん人やっておるんやで…？」



毎日、いつ死ぬか分からない状況で怯えながら生きてる人。


その病気のせいで家族にも会えない人



でも…でも！



さ「でも、みんな一生懸命に生きとる…うらたさんやって、志麻くん、センラも…。まふ、そらるさん、天月くん、luzくん、96ちゃん、俺も生きてるから…」




『俺だって！一生懸命生きてるよ！でも…辛いよ、俺…』




さ「だからってしにたいなんて言わんといて。悲しいんや…生きてよ…みんなと一緒に…な？」



『………悲しい？何も俺、できないのに…？』




そんなことない…Aといると笑顔になれる


Aの料理は美味しい


Aの作る、MIXする、歌う曲は好き


Aとゲームすることは楽しい


Aを抱きしめると安心する




たくさん、出来るやん…いつも、お世話になってる





さ「たくさん、できることある…やからいつもありがとうな」





『……こちらこそありがとう。俺、頑張る…から』

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