【名探偵コナン】諸伏家の嫁。３

第95話 ページ1

真純ちゃんの人懐っこい性格と高明さんの面倒見のいい部分が上手く調和して、さらに私の焦る姿が見たいという二人の願望が一致してこの計画が実行されたんだろうな。


ベッド横のイスに座ると、高明さんも私の隣に座った。


『二人で共謀して私をからかっていたことは置いといて、真純ちゃんはあの話に納得してくれたってことでいいの？』


世「うん。話を聞いて、A姉が複雑な思いをしていたことがよくわかったよ。あんなこと言ってごめんな…」


『もういいよ。私も、結婚のことを真純ちゃんにちゃんと言ってなかったからね。高明さんにも謝った？』


世「もちろんさ。A姉の大事な大事な旦那様にひどいこと言って、本当に恥ずかしいよ。」


旦那様だなんて、私もよく心の声では使ってるけど人から言われるとキュンとくるね。


世「ボクもいつかは叔母さんになるんだから、言葉遣いには気をつけないとな。」


『上原さんもだけど、みんな気が早くない？私たちまだ結婚してないし子どももいないよ？』


世「いつかはって言っただろ？A姉と諸伏警部の子どもなら絶対かわいいし、ボク長野に転校して毎日面倒見ようかな。」


『だから気が早いって…！』


上原さんや園子ちゃん同様に真純ちゃんまで私たちの将来を妄想するなんてね、少し呆れたよ。


高明さんはどう思ってるんだろうと思って横を見ると、高明さんは真顔だった。なんで？地雷でもあった？


『そういえば、真純ちゃんはあのサイコロの謎は解けたの？』


世「ああ、子どもたちの作った模型を見てな。コナンくんもそれで気付いたみたいだよ。」


『模型って何？』


世「夏休みの宿題でベルツリー周辺の建物のミニチュア模型を作ったらしくて、ボクのお見舞いに持ってきて見せてくれたんだ。」


諸「とても精巧に作られていましたよ。」


『高明さんも少年探偵団の模型を見たんですか？』


諸「私がここに来たのは彼らが帰る直前だったのですが、Aさんの関係者だと話すと快く模型を見せてくれました。」


世「諸伏警部がA姉の婚約者だって言った時はもうみんな大騒ぎだったよ。諸伏警部も子どもたちの質問攻めにあって大変だったみたいだしね。」


哀ちゃんを除く少年探偵団には私が結婚することを言ってあったのに、なぜ大騒ぎするのかな。私の結婚相手がこんなイケメンだとは思ってなかったとか？


それに質問攻めって、高明さんが子どもたちの質問に答えてる姿を想像するだけで萌える。

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