来世は一緒に空を飛べるといいね 2【ヒロアカ】【鬼滅の刃】 (ページ8)

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五十八話「あの日々に」ページ8

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カナエ「どう?落ち着いたかしら」

A「だいぶ良くなったよ。迷惑かけてごめんね」

カナエ「いいのよ。私としてはもっと頼ってほしいくらいだもの」

藤襲山でホークスと会ってからずっと調子が戻らなかったAに耀哉は数日間の休養を与えた。

勝手に外出しないようにと、監視役に胡蝶カナエを付けられてしまった。元花柱というだけあって、彼女の視界から消えるのは困難なこと。それに鋭い。Aはカナエに隠し事は出来ないのだ。

Aは大正時代にカナエから多大な恩を受けている。愛する人を失い、傷ついていた心と身体を治療してくれた上に、蝶屋敷という居場所さえも与えてくれたのだ。

同い歳ということもあってか2人はすぐに意気投合したのだが、1年も経たないうちにカナエは童磨との戦闘の末に亡くなってしまった。

今世では再び花柱として名を連ねたが、利き腕の故障により早々に柱を引退。カナエの引退のきっかけとなった事件で実妹のしのぶは人一倍ヒーローを毛嫌いするようになったのだが、それはまた別の話だ。

カナエ「そう...思い出しかけているのね。Aちゃんの様子から見て、そうかなぁとは思っていたけど」

A「本当にお見通しだね。なんかもう怖い」

カナエ「あらやだわ。Aちゃんがわかりやすいのよ。私は一番の仲良しさんと思ってたわ?Aちゃんは違うの?」

A「違うわけないよ。カナエちゃんは親友だよ」

カナエ「ふふっ、嬉しい」

A「カナエちゃん私ね、ずっとここにいるよ。この先どうなっても...皆のそばで生きるよ」

カナエ「...Aちゃんが決めたことなら、私は止めないわ。自由が一番だもの。でも、自分の気持ちに嘘は...ついちゃダメよ」

A「うん。大丈夫」

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時々、昔の幸せな夢を見る。

戻りたくてたまらない、あの日々に。

彼が大きな翼を持って人々を助けている。

あなたをテレビで見つけた時、すごく嬉しかったんだよ。

本当はすぐに飛び出して、「夢叶ったね」って言いたかった。

でもあなたは何も覚えていないもの。

私のこと知らないもの。

"最期"がどうだったかなんて....私が知っていればいいの。

ねぇ、ずっと輝いていて。

あなたが笑顔ならそれでいいの。

いいん....だよ。

『思い出して』

それが言えたなら、どんなによかっただろう

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