どうせなら、雪になって消えたい【鬼滅の刃】

四十八. ページ48

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流鬼『しのぶ、お前はもう少し周りを頼ってもいいんだぞ? 心配になる』





紺色の生地に水色の龍が刺繍された男性らしい羽織を着ていた流鬼さん


勇ましい羽織とは反対に、優しい笑顔と心を持っていた


彼は柱ではなく、ただの"甲"だったけど....とても強くて柱と同じくらい後輩隊士に信頼されていて




暖かい手でいつも頭を撫でてくれた、私にとっても兄のような存在だった




長らく見かけていないけれど、ここに汚れたその羽織があるということは....もう






流鬼さんの羽織と、見覚えのない灰色の着物を握りしめる冨岡さん




冨岡さんと流鬼さん


一緒にいるところなんて見たことない


どんな関係?









ガラッ




｢｢っ!!?、｣｣






瓦礫の中からその音がすると


聞こえた方角には、さっきまではただの瓦礫だったはずの場所に


汚れた朱色の着物があった






義勇｢あれはっ....｣



胡蝶｢あっ、ちょっと!!｣





流鬼さん羽織ともう1着の着物を置いて足場の悪い瓦礫の上を登っていく冨岡さん



私はその様子を見ながら再び流鬼さんの羽織へと視線を戻す





認めたくないけどまじまじと見れば流鬼さんの羽織そのものだ


本当に死んでしまったのですか、あなたは


柱になるまであと一歩だったというのに....





これはお館様の元に持ち帰って、死んでいった仲間達と共に埋葬していただきましょう







義勇｢.....胡蝶、その2着の襟元を見てくれないか...｣



胡蝶｢え?｣







冨岡さんの言われた通り羽織と着物を広げ


襟元を見えるようにすると、




私は、目を疑った








胡蝶｢こ、これは....｣




義勇｢この朱色の着物も同じなんだ....きっと、流鬼は｣





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胡蝶｢鬼にされ、頸を斬られた.....?｣





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