どうせなら、雪になって消えたい【鬼滅の刃】

十七. ページ17

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A｢義勇、久しぶりっ...｣





義勇は...鬼殺隊にいた


何年も姿を消していた唯一の幼馴染は、私が知らない間に鬼と戦っていたんだ




家族をこの手で殺した日から、私は泣くことはなかったけど


義勇の顔を見た瞬間、今まで溜まっていたものが崩れさるように涙が止まらなかった




そんな私を見て義勇はぎこちない手付きながらもそっと抱きしめてくれた





義勇｢.....頑張ったな、A｣



A｢っうぅ....ぎっ、ゆうっ.....｣





その温かい胸に涙が止まらない


私だけじゃない、義勇だって何らかの理由があって鬼殺隊に入ったんだ




"私だけじゃない"




そう思っただけで、心が軽くなった





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当時から柱だった私以外の10人は、本当に良くしてくれた


皆が厳しく稽古をつけてくれたおかげで11人目の柱として名を連ねることに





義勇｢A...これ｣



A「これは....鍔? 綺麗だね、どうしたの?｣



宇隨｢柱になったお祝いだってよ、水柱から｣



A｢本当に?いいの?｣



義勇｢お前が頑張ったことは、俺が一番よく知ってる｣





義勇がくれた雪の結晶が描かれた日輪刀の鍔


兄の、龍が刻まれた鍔は家族が死んだ日からボロボロで半分に欠けたままだった


ずっとこのままでいいと思っていたけど...



義勇がくれた雪の結晶の鍔は、雪柱の私にピッタリだ

何より忙しい時間を割いてまで選んでくれたことが嬉しくて、嬉しくて



ギュッと両手で鍔を握りしめる





A｢ありがとう...義勇。すっごく嬉しい....大切にするね｣



義勇｢....あぁ｣






甘露寺｢きゃー!!キュンキュンしちゃうっ、可愛いわっ!!!でもAちゃん本当にすごい!!無一郎くんに並ぶ最短記録じゃないかしら!?｣



時透｢うわっ、ちょっと急に肩叩かないで｣



胡蝶｢えぇ、恐らくそうですね。私も見習わなければなりません｣



煉獄｢うむっ、共に頑張ろうではないか!!｣




天乃｢そうだね....本当に頼もしい仲間が増えた｣









幸せなことだけじゃない、



そんなこと痛いほどわかっているのに.....







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