ハッピーエンドになりたくて【今日から俺は】 (ページ3)

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私の事なんて気付いてないみたいだった
まあ助けてもらってから出来るだけ会わないようにしていたのだけど

「A聞いてる？」

「あーごめん聞いてなかった、さんちゃん？って人が気になるんだっけ？」

理子は最近気になる人ができたらしい
幸せそうで羨ましくて

「今度Aにも紹介するわね、そういえば幼馴染くんとは会えたの？」

「いや、会えたー…ような会えてないような…」

何よそれと聞きたそうだったけどタイミングよく先生に呼ばれて出てった

と、同時に今日に入ってきたのはツンツン頭の男の子

「赤坂理子ちゃん、知らないかな？」

「あ、と…今先生に呼ばれて、多分すぐ戻ってくると思うけど」

「そっか、ありがとう。もしかして、さ君Aちゃん？」

ツンツン頭に目がいってて突然名前を呼ばれたことにびっくりする

私の隣の席に腰掛け自己紹介をしてくれた
彼はこの前転校してきた
伊藤真司くん
理子が私の事をよく話すみたいで
名前を覚えていたらしい

ツッパリだけど伊藤くんは良い人そうだ

「Aちゃんの幼馴染の話し聞いたよ」

と、聞かれてドキッとした
だって伊藤くんともう1人の転校生がその幼馴染なのだから

「あぁ～そうなんだ！理子め、ハハハハハ」

これ以上何も聞かれたくなくてとりあえずバカっぽく笑っとく

「あ、いとーちゃん！お待たせ、あれさんちゃんは？」

「理子ちゃんあいつだったら屋上」

「Aこれからみんなでサテン行くの、一緒に行かない？」

さんちゃんも来るからとボソッと話をされる
伊藤くんとももう少し話してみたいし
理子の気になる人を拝めるなら…と頷く

笑顔でさんちゃんを迎えに行ってくると教室を飛び出した

私も急いで帰りの支度をする
カバンに無造作に突っ込んだ後最終確認をしたくて、伊藤くんに声をかけた

「伊藤くん、さ。一緒に転校してきた子の名前って三橋…貴志…？」

「あれ、Aちゃん三橋の事知ってんの？」

「知ってるーっていうか、あ、ほら！噂になってたから三橋くんたち」

なんとなく誤魔化す
三橋くんなんて言ったこともない
違和感をすごく感じて
遠い存在になってしまった気がした

「あー、俺たちそんな噂になってんだってよ？三橋」

え…とドアの方を振り返ると笑顔の理子の隣にいたのは一番会いたくて一番会いたくなかった人

「さんちゃん！私の親友のAよ！」

最悪だ

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