ep.2 ページ3
『入学式で初めて見て一目惚れしました..!付き合って欲しい』
まるで漫画とかドラマの中からそのまま引用したような、テンプレのような告白
が、わたしに向けられている
「えぇ、っと、話したことあったっけ、」
『話したことはないんだけど..ごめん緊張して今まで話しかけられなかった』
彼氏が欲しくて、生まれて初めて受けた告白にドキドキしているのは事実
『俺、Aちゃんの隣のクラス。見たことない、かな』
佐々木くんと名乗るこの人は、わたしに一目惚れをしたらしい
やばい、顔あつい
「わたし佐々木くんのこと何も知らないんだけど、その、いいのかな...?」
バッと手を掴まれる。
『これから知ったらいいよ!大事にする!から、お願い!好きなんだ』
直球で向けられた好意。こんなのどうしたらいいのよ
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蛍「ハァ?!オッケーしたァ?!」
その日の夜8時。
テンション低いのが通常運転な蛍が声を荒げると怖い。
蛍のお母さんがクッキーを焼いたとかで、食べにおいでと誘われ、蛍の部屋でクッキー片手に今日の出来事を話した
「だって、手まで握られて...どうしていいか分かんなくて、その場をやり過ごすためには承諾するしかなさそうだったの!」
蛍「キミほんとにバカなんだね」
蛍は心の底から呆れてる時わたしのことを名前で呼ばない。
「生まれて初めて告白されたんだよ!嬉しくないわけじゃなかったもん。
それにいい人かもしれないじゃん」
蛍「かもしれない、の状況で人と付き合える神経が僕には分かりません」
うぅ。正論。
ハァ、と大きなため息をつく蛍
蛍「まあAの勝手だし僕にはカンケーないから知らないけど。
もうちょっと考えなよね」
わたしは佐々木くんの告白を受け入れた。
生まれて初めての彼氏。
さすがわたし、やっぱりやれば彼氏くらいすぐ出来るんじゃん
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いぶき(プロフ) - ツッキーの不器用なところがもう最高です!!これからも更新楽しみにしています! (2020年5月25日 22時) (レス) id: 9e0914cc14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そるり | 作成日時:2020年5月23日 11時