platonic love... (ページ7)

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story６ページ7

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「私ね、お兄ちゃんが居るんだ。」

その後も話を聞いていき、ひと通り話し終わった頃には
凛ちゃんの頬に涙が伝っていた

内容を整理すると

凛ちゃんはバレー部の2年生にお兄さんがいる
お兄さんは卒業後単身で青城へ
凛ちゃんがいたため、家族は卒業後までは
引っ越さないとし、お兄さんは別々で
一人暮らしをしてそこから通っている
お兄さんの家に遊びに行った時に
たまたまバレー部が集まっていて
そこにいた及川さんに一目惚れ
それから及川さんと連絡を取り合うようになり
身体の関係を持ってしまい今も続いている
でも、及川さんには別の彼女がいる
それでも諦められないから近くにいたくて青城に来た

話を聞き終わった後、私は言葉が出なかった

それはまるで、漫画に出てくるような話で
恋愛なんてした事ない自分には
やはりキャパオーバーだったのかもしれない

それより中3でもうやることやってしまう時代なのか･･･
ということで頭がいっぱいだった

「･･･ごめんね？こんな重い話して」

『全然、何て言っていいかわからないけど話してくれてありがとう』

「自分で言っちゃなんだけど、私割とタフなの。彼女がいようが、好きなのは変わりないし、モテる人だってのはわかっててそれでもどんどん好きになっちゃうんだから。自業自得なのかなって思う。」

『･･･それでも、辛い時は辛いでしょ？』

「そう･･･だね。この話誰にもしたこと無かったんだけどなあ。Aちゃんに話したのも、しんどかったからかもしれない。ごめん･･･ね」

泣きながら話す凛ちゃんを見ていると
こっちまで泣き出してしまいそうになる

『謝らないでよ･･･。辛い時はいっぱい頼ってくれていいからっ･･･、私たち友達でしょ？･･･1人で抱え込まないで吐き出して？』

「うん･･･ありがとうっ･･･」

いてもたってもいられなくなり
たまらずそっと小さな身体を抱き寄せる

『泣きたくなったらいつでも胸貸すからね』

そう言うと、言葉にならない声で凛ちゃんは返事をする

人を好きになるということは
もちろん楽しさや
幸せなことばかりではないことくらいわかってる
でもこんなに苦しい想いをするなら恋なんかしなくていい

まだ自分が出会ったことの無い〝恋〟という感情に対して
少しずつ〝恐怖〟という感情が、混ざっていくのであった