platonic love... (ページ22)

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仲睦まじく話している様子を目にし、
思わず微笑んでしまう
すると、隣にいた彼が私の顔を覗き込む

『わっ･･･』

「だいぶ緊張解けたみたいだね」

『あ･･･、バレてましたか』

「俺はいつだってAの事ならお見通しだよ」

そう言うと私の左手を握りしめてくる
ふと名前を呼ばれ一気に鼓動が早くなる

「あれー？2人とも顔真っ赤じゃん！」

奥にいた花巻先輩が、キラキラした目で見てくる
隣にいた凛ちゃんがすかさず花巻先輩の頭を小突く

その後何やらコソコソ話し出し、
凛ちゃんが口を開く

「じゃあAちゃん、私マッキー連れて散歩してくるね！」

「俺は犬じゃねーぞおい」

そう言うと〝ごゆっくり〜！〟と言い残し
2人は屋上から出ていった

「ふう･･･騒がしかっただろ、ごめんな？」

『いえいえ、楽しいですよ。誘ってくれてありがとうございますっ』

のんびりと空を眺め
他愛もない話をしているといつの間にか
ちらほら居た生徒達もいなくなっていた

「昼休みあと10分で終わるね」

『あっという間･･･でしたね』

そう話すと、握られていた手に
ぎゅっと力が込められた気がした

少しの沈黙の後、彼が口を開く

「抱きしめていい･･･？」

その言葉を耳にし
一気に顔が熱くなる
ゆっくりと頷くと、手が離れ
右手で肩をぐっと抱き寄せられる

彼の胸元に耳が当たり、心音が聞こえる
私と同じように鼓動が早くなっているのを耳にして
同じなんだな、と思わずふふっと笑ってしまった

「どうした？」

そう聞く彼を見上げ答える

『私と同じくらい鼓動が早くて、ちょっとほっこりしちゃいましたっ･･･』

そう口に出すと彼の左手が私の顎の下に当てられる

さすがの私でもなんとなくわかる
少女漫画などは人並みに読んできた

キスするのかな･･･

一気に緊張が走るが
嫌な気持ちが一切なくその場に身を任せる

ゆっくりと彼の顔が近づいてくる
反射的に目を瞑ると
学校のチャイムが鳴り響き、その動きが止まる

「･･･戻る･･･か」

『そ、そうですね』

少し物寂しさを覚え、離れるのが惜しいと感じてしまう
ゆっくりと身体を離そうとすると
おでこに柔らかな感触が感じられた

『･･･っ！』

「さ、行くか」

そう言って立ち上がる彼を横目に見ると
手を首の後ろに当てていて、私は熱くて仕方がなかった