platonic love... (ページ18)

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story１６ページ18

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きっとこのまま観覧車が下に着いて
何事もなかったかのようにする事は可能だろう
ここできっぱり断ってしまってもいい話だ

でもこれを逃したらきっと、次はない気がする
そう思ってはいるのに
なかなかひとつ返事ができない

そんな中、とある言葉が頭を過ぎる

勇気をだしてゆっくりと、口を開く

『･･･私も変な事言っていいですか？』

「うん？」

『お試し期間･･･？が欲しいです。』

「お試し期間？」

『さっきも言った通り、男の人に免疫なんてないから、もちろんお付き合いなんてこともなくて、好きが･･･どういう気持ちなのかわからないんです。』

「そうだよね･･･無理しなくていいんだよ。断ってくれても」

『なんていうか、その･･･、まだあまりお互いの事を知らない気がします。まともに会話したのも今日が初めてですし、もっと一静さんのこと、知りたいんです。
正直、今すっごくドキドキしてるんです。今まで感じたことがないくらい、だからっ･･･この気持ちが何なのか･･･、知りたいんです』

言い終わった後に、自分の言葉を整理し
一気に恥ずかしさが込み上げてきて
まともに顔を見られたくないと思い
咄嗟に下を向き顔を隠す

『すみませ･･･、恥ずかしくなっちゃいましたっ･･･』

「･･･先に謝っておく。ごめん、嫌だったら言って」

何のことかと聞き返す暇もなく顔を上げると
ふわっと、包み込むように抱き締められる

『･･･いっ、せいさん･･･？』

「なんか･･･何かが込み上げてきて･･･、抑えらんなかった」

恥ずかしくて、胸がきゅうっと締め付けられた感覚になる

「お試し期間ってどれくらい？･･･」

自分で言い出したものの明確な期間について問われると
考えてもいなかったため、戸惑ってしまう

『2週間･･･？くらい？』

「ん。俺もAちゃんも、初めてなことばかりだからきっと分からないことが沢山だと思う。自分なりに頑張るけど、嫌だなって思ったら、素直に教えてくれない？その時その時感じた気持ちをちゃんと俺に教えて欲しい。」

『わかりました･･･。一静さんも、同じですからね？ちゃんと、私に教えてください。』

そう言うと、わかったとだけ言い
抱きしめたまま私の頭を撫でてくれる

優しい温もりに心地良さを感じ
行き場の無かった手を彼の腰にそっと回したのだった