◇ ページ22
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はあ、と重たい溜息を吐き出して、隣で楽しそうにニコニコと談笑しているAとゾムに視線をやって重たい足を動かす。普段と全く変わりのない二人に大丈夫なのだろうかと不安になるが出会った時のことを思い出してなんとかなるだろうと考えることを放棄した。
――そう言えば、とショッピは思い出し足を止めた。
「なんで異形がいるってわかったんですか？」
立ち止まったショッピを急かすことなく足を止めたゾムとA。
「そっか！まだショッピくん知らないもんね！」
「誰のん知らんかったっけ？」
「知ってる方を言った方が早いんじゃないかな？」
「確かに」
質問者であるショッピを抜きで進められる会話のキャッチボールをただ眺めることしか出来ないショッピは、しかし痺れを切らして再度同じ質問を投げかけた。
「オスマンだよー」
「オスマンの能力のおかげやな」
「オスマンさんの能力ってなんなんですか」
ショッピの問に二人は答えることなく声を出して笑って、そして答えることなく目的の場所を目指して歩き出した。ゾムとAは答えるつもりは一切ない。オスマンの能力の罠に引っかかるのは新人であれば誰もが通る道である。わざわざここで言う必要も無い。――何より、二人は罠に引っかかった時のショッピの反応が見たかった。
答える気がないことを察したショッピはそれ以上口にすることをやめた。
異形が出るとオスマンが報告した場所は、自分たちの拠点から西に進んだ場所にある街――から少し離れた場所にある住宅街だ。
今回現れた異形は決して強い訳では無いが出現場所が悪かった。だから、まだ訓練を始めて一日しか経っていないにも関わらず弱いからと初戦にはいいだろうとショッピが駆り出される事となった。
例えばこれが異形が強ければショッピ抜きで行われていたし、場所が違えばショッピにもう数日は訓練を行う余裕があっただろう。
――ふと、ゾムが足を止めた。
それに倣ってAとショッピも足を止める。
ゾムが人差し指を立て口元に持っていき静かに、と合図をする。Aはその合図を見るよりも前に周囲の警戒を始めていた。
「ショッピくん」
気を付けていなければ風の音に混ざって聞き逃してしまいそうなほど静かな声でゾムがショッピを呼ぶ。それに視線をやることで答えたショッピ。
「俺らはあくまでもサポートや。でも無理やと思ったら呼んで」
視線が交わる事無く告げたゾムは、ショッピがひとつ瞬きをしている間にAと共にその場から消えた。
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スランプなう。
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うみ - 表現の仕方とか大好きです！ついつい読むのに熱中しちゃいます。これからも頑張ってください！！ (2019年10月27日 0時) (
レス) id: c63ddd2bb5 (このIDを非表示/違反報告)
雨の止まない街(プロフ) - 初コメ失礼します。皆さんの能力設定好きです。陰ながら応援しておりますので無理をせず更新していって下さい。コメント、評価に関してはとても同感です^^ (2019年10月19日 16時) (レス) id: 73a1ddffb6 (このIDを非表示/違反報告)
うにゅ@最近某戦争屋さんにハマった(プロフ) - コメント失礼します！、私は正直語彙力のなさから上手くは言えないのですが、評価やコメントを欲しいって思ってもいいと思います！、褒めて伸ばすって言葉もあるくらいですから！、もしかしたらこの作品をあまり好きじゃない人もいるかもしれないけど、私は大好きです！ (2019年10月16日 7時) (レス) id: aa182fc6be (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 桜藍さん» コメントありがとうございます。頑張って設定を考えたのでそう言って頂けるととても嬉しいです。慣れない書き方をしているのでおかしいところだらけですが.......。能力も今後明らかにしていきますのでお楽しみください。ありがとうございます。 (2019年10月15日 20時) (レス) id: 7f43ca59ce (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 紫陽花さん» コメントありがとうございます。彼が主人公に選ばれた理由は単純にツイッターアンケートと作者の書きやすさからですが楽しんでいただいてるようで何よりです。これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします。 (2019年10月15日 20時) (レス) id: 7f43ca59ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2019年10月13日 0時
