呪術師辞めろと言われたら死んだ。【五条悟】 (ページ17)

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chapter*3-3...君は僕を弱くするページ17

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　連れてこられたのは、どこにでもあるファーストフード店だった。五条さんもこんなところに来るんだ、ちょっと意外。

　それにしても五条さんが付き合ってほしいところって、こんなところだったんだ。ここなら一人でも入れるだろうに、わざわざ私を連れてきた意味とは。逆ナン対策だとしても、高校生の私じゃ意味ないだろうに。きっと良くて妹とかに思われてそうだな。
　五条さんの意図はよくわからぬまま隣に並んでメニューを眺める。

　こっそり五条さんよりも見上げるのが簡単だと思ったことは内緒の方向で。

「あの」
「ん？奢るよ」
「それはまあ当然なんですけど」
「当然なんだ」
「無理やり連れだしておいて自腹なんて酷いじゃないですか」
「そうだね。ま、僕はそんな人間じゃないからさ～。お前は一切出さなくていいよ」

　今食べたら晩ご飯が入らなそうだなぁ。
　ちらり。店内の壁に掛けられている時計に目をやって時刻を確認する。今から親に連絡するには、どうにも少し遅かった。きっと晩ご飯の準備は始められているだろう。

「五条さん」
「ん？」
「私飲み物だけでいいです」
「遠慮しなくてもいいんだよ？」
「そうじゃなくて、今食べたら晩ご飯が入らないので」
「食べてくるって連絡したら？」
「それも考えたんですけど、時間的にもう作り始めちゃってるので。怒られそうだし」
「うーん残念だなぁ」

　ご飯の連絡じゃないにしろ、遅くなるとは一言入れておいた方がいいかもしれないな。
　鞄の中からスマホを取り出して、母親に『友達と遊んで帰るから遅くなるね』とだけ送信して画面を落とす。
　それを隣で静かに見ていた五条さんは、私が連絡を終えたタイミングで「どれにする？」と声をかけてきた。

「これで」
「はーい。先に座ってて」
「ありがとうございます」
「あ、四人掛けね」
「わかりました……？」

　レジ前の列に並ぶ五条さんを見送って、言われた通り四人掛けのテーブルを探す。
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