頁<肆拾陸> ページ8
暫く(五日)して、身なりの良い男と女が現れた。
女は口元に布を当てて険しい顔をしている。
男は化物を見るような目で少女を見た。
男「貴様、この家に置いてやっているにも関わらず
使用人達を困らせているらしいな。」
女「穢らわしい。
大人しくしていれば良いものを。
__私、これをもう此処に置いておく必要は無いと思いますわ。」
男「御前の云う通りだな。
自由になりたいなら望み通りにしてやる。
__手錠を外せ。」
変えられた。
光が、強く輝くように思えた。
やっと自由になれる。
そう思った。
けど、その自由は望み通りのものではなかった。
聴力・視力ともに奪われ、体が揺れるものに乗せられ、気持ち悪くなるのを何とか堪えた。
そして、次に視界に入った光景は今までにいたことの無いものだった。
上からはシャワーの様なものが降ってきていて、
辺りは緑でいっぱいで
足元には、茶色く柔らかく、ぐちゃぐちゃしていて
足の指の間からそのぐちゃぐちゃが漏れてくる。
男「さあ、お前はもう自由だ。
精々この人が殆ど来ないこの森で生き残れると良いがな。」
そう云って男と今までに自分に酷い事をしてきた使用人達が去っていった。
四歳手前の少女は、この日
____事故死として戸籍が消えていた。
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美夜♪ - マイさん» 閲覧&コメントありがとうございます!応援コメほんと元気貰えますね!更新頑張りたいと思います!これからも、よろしくお願いします! (2017年6月28日 0時) (レス) id: 52552c96b7 (このIDを非表示/違反報告)
マイ - とてもこの小説好きです!更新楽しみにしてます!!! (2017年6月27日 21時) (レス) id: d52c5ff78b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美夜♪ | 作成日時:2017年6月11日 13時