枝垂れ桜の下で逢いましょう【地縛少年花子くん】

拾玖 ページ21

寧々side

ど、どうしよう…！！なんだかさらによくわからない空間に放り出されてしまった！！！
私ただ、苦労話とモテるテクニックを聞いてただけなのに……

寧々「……あーーーーーーーーー！！！！馴染んじゃダメだったっ！！！！」

いくら同じ苦労をしていても、モテる秘訣聞いてもダメだったのよ！すっかり、誘拐されていたのを忘れて仲良く？なって……

夏彦「いやーまさか小僧に、あんなこと聞くなんて…ナイスだったよ！ちょうどフラれたとこだったからなー」

寧々「え！？先輩までどうして…というかフラれた？」

夏彦「どうみたって当てつけだな！ん？ききたい？ききたい？小僧がフラれた話〜」

寧々「気になるけど、とりあえずここからでたいです！先輩、出口知りませんか？」

夏彦「いんや、まったく！」

何故か先輩がいてくれたから、すんなり出られると思ったのに！清々しいくらいの返事が返ってきた。
仕方なく周りを見渡して何か役立つものかないかなど探してみていると何処からか花子くんの声が聞こえた。

寧々「この声！花子くんどこ？来てくれたの？？」

花子(あまね)「コッチ」

寧々「…ラジオ？」

花子「やぁ、ヤシロ。そーんなところにいるってことはまた騙されたの？」

寧々「う゛っ…」

いきなり確信をつかれて声に詰まってしまう。

花子「俺が目を離すとすーぐイケメンと怪異に引っかかるんだから」

寧々「違うのよ〜私誘拐されて、お茶会でお菓子美味しくってつい、話にはながさいて…それで、それで」

夏彦「あ、ついでに助けてくださーい。(どっかの誰かさんの弟の当てつけで一緒に放り込まれるとか…これがせめてお嬢の指示とかだったら喜んだのに)」

花子「キミ、俺の声聞こえるの？」

寧々「あっ！それはーっ！？」

夏彦「しーーっ！い、いやーなんでかわかんないなーどうしてだ？」

きゃーーーーー先輩の手が私の口を塞いでるーーーー！！こんな状況見たことあるわ！今、それが実現するなんて、すごくまずい状況だけど……うれしい！

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