幼馴染なはずだった【佐野万次郎】

21.人差し指 ページ22

ニヤニヤ嬉しそうに見つめるマイキーに目をそらす



マ「なんだよ〜逸らすなよ〜」



彼は今多くの人が見ていることを理解しているのだろうか



『うるさいって！』


木の影に隠れてても見つかってしまったなら仕方がない



隠れることを諦めて表に出るとよりいっそう注目を浴びた



『うっ』



さすがに場違いすぎる…



萎縮してそう思っているとマイキーは黙って手を出した



『なに』




てをつなげって意味だとは思う



だけど恥ずかしくて



『ん』



人差し指を突き出した




マ「ふっ」



そんな私にマイキーはクスリと笑って私の指を掴んで歩き出した



マ「すっかり女だな」



元々女ですけど？と思いながら黙って握られる



ド「ほらお前ら！集会は終わってんだ！さっさと帰れ！」



私の前で優しく微笑むマイキーを物珍しそうな顔でみんな見てたからか



ドラケンは大きな声をあげた



その一声でみんなゾロゾロと帰って行く



マ「ケンチンさんきゅー」


ド「お前な〜あんま舐められるようなことすんな」



やれやれと言うようにドラケンはため息をついてバイクの元へと向かった



ド「マイキー！！俺ら先帰っから！」



そう言い残し幹部を率いて去っていった



未だ繋がれた人差し指とマイキーの手



マ「なんで人差し指？」



『別に』



恥ずかしくてなんか言えない



マ「ときめいた？」



『はぁ！？！』



認めたくはないけど図星で何も言い返せない



『どうしてそんなこと聞くの？』



この前からずっとそうだ


私だけが余裕なくて


なんだか遊ばれてる気分



そう思ってたのに



マ「…お前だけが変なんかじゃない。」



『へ？』




あの大きな目を伏せながらそう言うマイキー



まって、どういうこと？

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