幼馴染なはずだった【佐野万次郎】

19.体育の時間 ページ20

学校に着いてからも2人の微妙な感じは続いていた




休み時間なんていつもバラバラで過ごすのに



マ「A」



何故か毎時間絡んできた




ド「おいA。マイキーマジでどうした。全然寝ねぇ。」



お昼ご飯の時以外は爆睡かますマイキーなのに



『ごめん私にもわかんない』




体育の時間になり女子更衣室に行こうとした時あるものがないことに気づいた




『あ、ジャージ忘れた』



中の半袖はあるけど長袖のジャージを忘れてしまった



仕方ないから今日は我慢でもするか！そう思って進み出した瞬間



『ぐぇ！』



誰かに後ろから引っ張られた



『首閉まるから！』



そんな引き止め方をするのはこのクラスにたった1人



『マイキー！』



マ「ジャージこれ使えば」




どついてやろうと振り向いたのにそこにはジャージを持ったマイキーがいた




『でも、マイキーだって体育じゃん』



初めは遠慮したけど動いたら暑くなるからいいよと貸してくれた




たまにくるこう言う優しさに私はとことん弱い



『ありがとう…』




着替え終わって上からマイキーのジャージを着る




そのジャージからはマイキーの香りがして抱きしめられているかのようにも感じる





今まで散々あいつの服来てたのに！




たったこれだけのことで動揺してしまう私は本当にどうかしている






マ「ケンチン」


ド「ん？」


マ「あれ、いいな。俺のって感じがする」



隣のコートで授業を受けるAをみて真顔のままそうつぶやくマイキー



ド「…はいはい」

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