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#22 同級生と任務 弐 ページ41

*No side


Aが特級と対峙する少し前──。



狗巻とパンダは奥側の棟を上りながら、分裂する厄介なタイプの呪霊を相手にしていた。


最後の一匹になり、尚も諦め悪く増えようとする呪霊。

しかしそれを狗巻が呪言を使って阻止する。



狗「【動くな】」


パ「ナイス棘! うおぉぉおおっ」



動きの止まった呪霊を殴って大穴を開けるパンダ。
そのままその呪霊は消滅した。



パ「…ふぅ、この階はこれで終わりだな。
棘 大丈夫か?」


狗「しゃけ」



パンダの感知で上階の方に居る残りの呪霊を突き止めそこへ向かって歩き出そうとしていた二人だが、不意にパンダが先程まで感知していた"大きな気配"を捉えられなくなった。



パ「あり? 上のヤツ居なくなった…?」


狗「高菜?」



念の為階段を上って確認しに行くが、やはり"何も居ない"。

二人がどうするかと目を合わせた時だった。
狗巻のスマホが着信を知らせる。




───ピッ



狗「ツナ?」


──《棘!! パンダも一緒か!?》


狗「しゃけ」


パ「真希から?」



狗巻はコクリ、と頷くと通話をスピーカー状態にした。



パ「真希、どうした?」


──《…パンダか。チッ、Aのヤツが、…おい! オマエらは外に出てろ!!》


「「?」」



通話口から聞こえる複数人の話し声に、怒鳴りつける真希の声。

暫くすると「すまん、保護したヤツら逃してた」と返ってきた。



パ「まだ生きてるヤツ居たのか」


──《ああ、まぁな。
いや、それはもういいんだよ!

コイツら逃がすためにAが一人で残った!
ありゃ多分"特級"だ。こっちで合流するぞ、4階だ》


要件だけ伝えると、真希はすぐに通話を切ってしまった。

きっとそれだけ急いでいるのだろう。



パンダが「俺達も早く行こう」と声をかけるが、狗巻は通話の切れたスマホを手にしたまま俯いている。




───「"また"か」と思ったのだ。


交流会の時もそうだった。
聞けば負傷した自分達を逃す為に特級相手に一人で時間を稼いだとか。

目覚めてからそれを知らされた自分がどれほど不甲斐無く感じたことだろう。



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鈴奈(プロフ) - 猫築かなめさん» ありがとうございます!あんまり見かけなかったのでどうせ書くなら推しと仲良くしてほしくて…!!ちょっとずつな更新ですがまた見にきてくれると嬉しいです! (2021年2月25日 0時) (レス) id: 40c2c25718 (このIDを非表示/違反報告)
鈴奈(プロフ) - 雪マカロンさん» ありがとうございます〜!ちょこちょこ更新頑張ります! (2021年2月25日 0時) (レス) id: 40c2c25718 (このIDを非表示/違反報告)
猫築かなめ - 面白いです!推しの狗巻先輩と相棒的な立ち位置は嬉しい!更新頑張ってください (2021年2月24日 20時) (レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 続編おめでとうございます!これからも、更新頑張ってください! (2021年2月24日 13時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴奈(プロフ) - 三隣亡さん» ありがとうございます!そんな風に言っていただけるととても書く気が湧きますね!!頑張って絞り出します! (2021年2月22日 22時) (レス) id: 40c2c25718 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴奈 | 作成日時:2021年2月6日 15時

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