死が別つまで ページ49
＊
とりあえずこの場を離れよう。
厄介事になるのは御免だ。
そう思って男達を無視して、一虎にメットを被せていると さすがに痺れを切らしたのか割り込んできた。
「オイオイオイ、俺達がソイツと話してたんだけど？」
「邪魔すんなや、女みてーななよっちぃヤツがよ〜」
相手の罵倒を聞いて、一虎が静かに吹き出す。
メットの上から軽く小突いて、バイクの方へ背を押した。
…さすがにこんなところで事を大きくするわけにもいかない。
一発ぶん殴りてぇのは山々だったが、それを堪えて男達に向き直った。
『この顔なら女の子にもウケはいいからブスよりマシ♡
てか俺の方が先に一虎予約してたから。お前らの割り込む暇とかねーんだわ』
ニッコリ笑顔でこの顔から出る毒にびっくりしたのか、ポカン…と口を開けて間抜けなツラを晒している男達を尻目に、俺もバイクに跨がる。
エンジンをかけると、一虎が後ろから抱きつくように腕を回してきた。
一「あ〜…、本物のアヤノだぁ」
『ハイハイ。
しっかり捕まってろよ、連れ去られそうになってたオヒメサマ？』
一「ん」
腕がしっかりと力を込めたのを確認して、発車する。
後ろから男達の声が聞こえてきたが、勿論無視してその場を離れた。
＊
少し離れたコンビニで一旦バイクを停め、一虎に話を聞く。
どうやら東卍に恨みのあるヤツを集めてチームを作ろうとしている連中だったようで、一虎もスカウトされたんだとか。
…創設メンバーである一虎に目をつけるとは。
何か企んでいるとみてよさそうだな。
とりあえず、今一度確認の意を込めて一虎にどうしたいのか聞いてみる事にした。
『…一虎、お前はどうしたい？
正直に答えろ』
一「俺は…、
────許してもらえないとしても、マイキーに謝りたい。マイキーの家族にも。
それで、またみんなで集まりたい。
逃げないよ。
だってアヤノも場地も一緒、だもんな」
眉を下げて泣きそうな目で笑う一虎。
────そうだな。
俺も、ケースケも。
死ぬまでその罪を一緒に背負うって約束したから。
お前だけ仲間はずれになんてしない。させない。
またみんなでバカやって、喧嘩して… くだらない事で笑える日を迎えよう。
衝動的に一虎を抱きしめて、頭を撫でる。
肩にグリグリと顔を押し当てる仕草をしている一虎は、泣き顔を見られたくないのだろうと思った。
＊
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Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️めっちゃこの物語良き過ぎます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新されるのを楽しみにしています(*^^*)🎵𓈒𓏸 (2023年2月18日 22時) (
レス) @page50 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
くろーーーー。 - (*´д`*)ﾊｧﾊｧ好きすぎる･･･！！！これからの物語めっちゃ期待してます！！！！！ (2021年11月30日 21時) (レス) @page4 id: 306f53c7de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴奈 | 作成日時：2021年11月30日 15時
