共依存（後半マイキーside） ページ27
＊
マ「A…っ」
『ん』
マ「…どこにも行くな。ずっと俺の隣に居て」
『、』
マ「俺っ、お前が居ないと… 駄目になる…！
お前は俺のモンだろ？ なんで…っ」
"なんで他のヤツと仲良くするんだよ"
俺より体格が小さい癖に 物凄い力で押し倒されて、泣きそうな顔で緩く首を絞められていく。
万次郎が俺を下の名前で呼ぶ時は、"これ"の合図。
独占欲の強い万次郎は、一度心を許した相手を私物のように扱う節がある。
普段から東卍に対しても時節見られるそれが、俺に対しては更に強くなる。
それは 家族以外で唯一、全てを曝け出せる相手だからであって、千冬の読むような少女漫画的な甘い感情からくるものではない。
もっと黒くて、泥々としていて、一歩間違えれば命さえ奪ってしまうような危険なものだ。
でも俺は、泣きそうな顔で"俺が必要だ"と訴えてくる万次郎を拒めない。
それは 万次郎のこの姿を見ていると、俺の承認欲求が満たされるからだ。
万次郎の為なんかじゃない。
自分の為。
なんって…、汚いんだろうな。
どうか… 美しい涙を流すお前の後ろに立つ資格が、
本当は俺にはないこと。
ずっと気付かないでくれ。
＊
(マイキーside)
感情が昂って勝手に流れていく涙を、綺麗に笑うAが指で優しく拭う。
俺の所為で泣かせてごめんな、って。
…違う。本当はお前の所為なんかじゃない。
否定してよ。自分は
相反する二つの気持ちが、言葉にはならずに涙として流れていってしまう。
Aはそれすらも分かっているかのように、『俺の所為だから』と言う。
…そんなわけないのに。
本当は
知らないフリして、立場を利用して、
縛り付ける事しか出来ない俺が一番狡い。
「好き」だって… たったの二文字を言葉にする勇気もない癖に、
「お前は俺のモンだ」なんて。
この名前の無い関係に甘えている俺に、言う資格は無い。
嗚呼、でも… もし奇跡が起きて、Aがこの気持ち全てを受け入れてくれたら。
俺はその時こそ、きっとお前を手放せなくなるから。
だから、今のままの方がいい。
…なんて。
お前が自由で居られる現状すら、免罪符に変えてしまう俺を許して。
どうか…
＊
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Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️めっちゃこの物語良き過ぎます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新されるのを楽しみにしています(*^^*)🎵𓈒𓏸 (2023年2月18日 22時) (
レス) @page50 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
くろーーーー。 - (*´д`*)ﾊｧﾊｧ好きすぎる･･･！！！これからの物語めっちゃ期待してます！！！！！ (2021年11月30日 21時) (レス) @page4 id: 306f53c7de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴奈 | 作成日時：2021年11月30日 15時
