検索窓
今日:37 hit、昨日:6 hit、合計:54,758 hit

甘えられる ページ26




万次郎の部屋に入ると 不貞腐れてベッドの上で丸くなっていたので、隣に失礼して肩に腕を回して引き寄せた。



『ほら、万次郎… おいで』



背中を優しく叩いてやると、無言で俺の膝に跨がってくる万次郎。

首元に擦り寄ってくるので くすぐったいのを我慢して暫く好きにさせてやる事にした。











万次郎が今回みたいに執拗に俺に会いに来る時は、決まった理由がある。



"マイキー"に疲れてしまった時だ。



コイツは小学生の頃から同年代に崇められ畏れられ
、東卍を立ち上げてからも総長として周囲に頼られる"無敵のマイキー"だった。


家族以外には弱味を見せられず、人知れずついてまわる"孤独"という恐怖。


自身の兄が昏睡状態となってからは、益々隠すようになったと思う。


それを同じように"他人(ヒト)に理解されない孤独"を抱える俺が吐き出させて、受け止めてやるのだ。


傷の舐め合いと誰かは言うだろう。


正しくそうだとしても、この"孤独"という傷を放置しておけるほど俺達は強くなかった。

それだけの話だ。



大体 総長が東卍を支え、副総長がそれをサポートする役割を持つというのなら、"ソイツら自身"の事は誰が支えてやるんだ?


だから俺は勝手に決めた。

"マイキー"が"東卍"の為に身を捧げるというなら、"俺という門外顧問"は"万次郎"を支えると。



一度無理矢理吐き出させてからというもの、万次郎の方から自主的に来るようになったのでカンの良いドラケン辺りはなんとなく気付いているだろう。

だからなんやかんや言っても、万次郎が俺に会いに来るのを止めないのだと思う。





俺が"佐野 万次郎"を マイキー、万次郎、と呼び分けているのは、二つの意味がある。


表向きにはチームに関係する時とプライベート間で。


もう一つは、"今のこの状態"の前兆を肌で感じた時だ。


だから二人きりの時は必ず 万次郎 と呼ぶようにしている。



それは"無敵のマイキー"として肩肘張らなくていい、という無言の訴えでもあった。


それを理解しているのか… 万次郎は俺と二人きりになると物凄く甘えたで独占欲が強くなるし、いつもの"懐かない猫"のようなクールビューティーさは(なり)を潜めて、素直な構ってちゃんに変貌する。







………まぁ、それだけではないのだが。




総長と副総長が〜 ってとこは門外顧問という役割が加わってこうなってたらいいなっていう作者の理想でしかないです。
捏造注意!!

共依存(後半マイキーside)→←お宅訪問(する)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (104 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
326人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇‍♀️めっちゃこの物語良き過ぎます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新されるのを楽しみにしています(*^^*)🎵𓈒𓏸 (2023年2月18日 22時) (レス) @page50 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
くろーーーー。 - (*´д`*)ハァハァ好きすぎる・・・!!!これからの物語めっちゃ期待してます!!!!! (2021年11月30日 21時) (レス) @page4 id: 306f53c7de (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鈴奈 | 作成日時:2021年11月30日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。